概要
文化遺産
資産名:
パレスチナ:オリーヴとワインの土地ーエルサレム南部バティールの文化的景観
Palestine: Land of Olives and Vines – Cultural Landscape of Southern Jerusalem, Battir
国名:パレスチナ
登録年:2014年
登録基準:(iv)(v)
概要:
パレスチナのエルサレム南部に位置するバティールには、石造りの段々畑でオリーブとブドウが栽培されており、伝統的な農業景観を作り出しています。丘陵斜面を利用した農業は、地下水による灌漑水路網によって維持されており、バティールの村に住む人々によって分配されています。イスラエルがこの地に分離壁の建設を計画していることから、緊急的登録推薦で世界遺産に登録されました。
地図
スライドショー
世界遺産への緊急的登録
パレスチナは2011年10月31日のユネスコの総会において、アメリカやイスラエルなどが反対へ回るなか、採決における賛成多数(賛成107か国、反対14か国、棄権52か国)によって承認された。同年にユネスコは古代の段々畑と灌漑システムの「文化的景観の保護と管理」に対する顕彰として15,000ドルをバティールへ授与した。
パレスチナは、2014年1月30日にバティールの文化的景観を推薦した。パレスチナは、イスラエルが計画を進めている分離壁の建設によってバティールの段々畑と灌漑システムが破壊される恐れがあるとして、通常の推薦手続きによらない緊急登録案件として推薦をした。しかしこの推薦に対し国際記念物遺跡会議(ICOMOS)は、世界遺産となるための要件である顕著な普遍的価値の他、緊急性も認められないとして「不登録」を勧告した。しかしながら、第38回世界遺産委員会においてパレスチナは本審議前の取り下げを行わずに審議に臨み、最終的に投票による賛成多数によって逆転での登録が認められた。また、危機遺産にも同時に登録された。
関連動画へのリンク
世界遺産クイズ
世界遺産検定クイズ