スペイン 検定1級

ヘラクレスの塔

2021年10月31日

文化遺産
遺産名:
ヘラクレスの塔
Tower of Hercules
国名:スペイン
登録年:2009年
登録基準:(iii)
概要:
ヘラクレスの塔(Torre de Hércules)は、スペイン・ガリシア州のア・コルーニャ県の県都ア・コルーニャの中心部から2.4キロメートル離れた半島に建つローマ建築の灯台である。海抜57メートルの丘に建つこの塔は55メートルの高さがあり、スペインにおいてチピオーナ灯台 (62m) についで高い灯台である。灯台からは北大西洋を一望することができる。20世紀まではブリガンティウムの塔 (Farum Brigantium) の名で知られていた。

1791年に改築工事が施されたものの、ローマ時代に建築されてから既に約1,900年が経過しているにも関わらず、ヘラクレスの塔は21世紀になった今もなお現役の灯台として利用されている。現役で稼働する世界最古の灯台である。
(Wikipediaより)

歴史

ヘラクレスの塔は、2世紀には存在を知られていた。トラヤヌス(在位98年-117年)の時代に建設、あるいはもしかすると再建された。基礎部分はフェニキア起源のデザインを踏襲したのかもしれない。ヘラクレスの塔は、アレクサンドリアの大灯台をモデルに建築されたと考えられている。塔の土台には、ラテン語で MARTI AUG.SACR C.SEVIVS LUPUS ARCHTECTUS AEMINIENSIS LVSITANVS.EX.VO という碑文の記された礎石が残されており、元々の塔がルシタニア属州アエミニウム(現在のポルトガル・コインブラ)出身のガイウス・セウィウス・ルプスという建築家によって、ローマ神話の神マールスに奉納物として捧げられたものであることが認められる。ヘラクレスの塔は2世紀から灯台として利用され続けており、現存する最古の灯台であると考えられている。

1788年、元々3層34メートルであったヘラクレスの塔に、21メートルの4層目を含む新古典主義建築の改築が行われた。この改築は、海軍の技官である Eustaquio Giannini の指揮の下でカルロス3世の治世の間中続けられ、1791年に完成した。

「ヘラクレス」の起源

ヘラクレスの塔の起源については、長年にわたって多くの神話が語り継がれている。ケルトとギリシャ・ローマの要素を交えた神話によれば、ギリシア神話の英雄ヘーラクレースは三日三晩も続いた戦いの末にゲーリュオーンを打ち倒し、(このあたりがケルト的な行いであるが)その首を武器とともに埋葬し、その上に町を築くように命じたという。ア・コルーニャの紋章で灯台の下に描かれている髑髏と骨はこの殺されたゲーリュオーンを表しているとされている。

Wikipediaより

ア・コルーニャ

ア・コルーニャは、スペイン北西部のガリシア州第2の都市。ア・コルーニャは大西洋における重要な港で、この地域の農産物の集散地となっている。造船業や金属加工業など重工業の多くは近隣のフェロルにあるが、ア・コルーニャには石油精製所が建てられている。

この地には、先ローマ時代から人間が住んでいた。紀元前62年にカエサルが訪れたときは、ケルト系のアルタブロス族がア・コルーニャとフェロルの湾に居住していた。ローマ人はこの地を「ブリガンティウム」を名付け、港を建設した。重要な港であったため、灯台エルクレスの塔が建てられた。ローマ時代のものとしては現存する唯一の灯台で、現在も利用されている。

関連動画へのリンク

ヘラクレスの塔(ユネスコ/ NHK)

世界遺産クイズ

「ヘラクレスの塔」の説明として、正しいものはどれか。

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