都江堰, Flickr

中国 検定1級

青城山と都江堰水利施設

2021年11月22日

文化遺産
遺産名:
青城山と都江堰水利施設
Mount Qingcheng and the Dujiangyan Irrigation System
国名:中国
登録年:2000年
登録基準:(ii)(iv)(vi)
概要:
都江堰は、岷江が龍門山脈を抜けて成都平原(四川盆地の西部)に出るところに形成された扇状地の扇頂部に設けられており、岷江の水を左岸(東側)一帯へと分水している。都江堰は現在でも 5,300 km2 に及ぶ範囲の農地の灌漑に活用されており、古代の優れた土木技術を今に残すものである。それまで水不足に苦しんでいた成都平原は水田や桑畑などが急速に広がり水運も便利になり、「天府之国」と謳われる大穀倉地帯となった。都江堰は以後も改良や補修を加えられ、2300年後の現在もなお機能する古代水利施設である。現地には、李冰の偉業を讃え石像も建てられている。1982年には国務院の指定する全国重点文物保護単位の一つとなり、2000年には青城山とともにユネスコの世界遺産に登録された、2019年には国際かんがい排水委員会(ICID)のかんがい施設遺産登録もされた。

紀元前3世紀、戦国時代の秦の蜀郡郡守李冰(りひょう)が、洪水に悩む人々を救うために紀元前256年から紀元前251年にかけて原形となる堰を築造した。李冰は、春の雪解け水が山々から殺到することで岷江が増水し、岷江の流れが緩やかになり川幅が広くなる地点で周囲に水があふれ出して毎年洪水になると判断した。ダムを造ることが一つの解決策であったが、岷江は奥地の辺境へ軍を送る重要な水路でもあるため、ダムで完全に堰き止める案は採用せず、川の中に堤防を作り水の一部を本流から分け、その水を玉塁山を切り開いた運河を通して、岷江左岸の乾燥した成都盆地へ流すことを提案した。李冰は昭襄王から銀十万両を与えられ、数万人を動員して工事に着手した。川の中の堤防は、石を詰めた細長い竹かごを川の中に投入して建設され、「榪槎」というテトラポッド状の木枠で固定された。大規模な工事には4年の歳月が費やされた。

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(Wikipediaより)

関連動画へのリンク

青城山と都江堰灌漑システム(ユネスコ/ NHK)

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