文化遺産
遺産名:
ジャイプールのジャンタル・マンタル:マハラジャの天文台
The Jantar Mantar, Jaipur
国名:インド
登録年:2010年
登録基準:(iii)(iv)
概要:
天文学者で占星術にも造詣の深かったムガル帝国のラージプート族カチワーハー家の当主、マハーラージャ・ジャイ・シング2世によって、1728年から1734年に建てられた。マハーラージャの居城「シティ・パレス」の一角に建てられたが、現在は単独した施設として公開されている。
ジャイ・シング2世はジャイプルを施設を含めて北インドの各地に5か所の天文台を建設した。まず1724年にムガル帝国の首都デリー郊外に所有する土地に、最初のジャンタル・マンタルを建設。カチワーハー家はヒンドゥー教への信仰が厚く、聖地ヴァーラーナシーに所有するカチワーハー家の宮殿の屋根、聖地で巡礼地でもあるマトゥラーとウッジャインにも天文台を建設した。それらのうちでジャイプルのものが最も規模が大きい。
ジャンタル・マンタルには天文学や占星術に使用する12の観測機がある。いずれも天体望遠鏡が発達する以前の技術で建設された。これらの施設はジャイ・シング2世が自領の主都をアンベール城からジャイプルに遷都した(1727年)直後、居宅のシティ・パレス (ジャイプル)の建設と並行して進められた。
・サムラート・ヤントラ 高さ27.4mの日時計で、この天文台で最大の観測機。時計としての精度は2秒。一直線の斜面は北極星を指す。
・ラグ・サムナート・ヤントラ サムラート・ヤントラの小型版、世界標準時が採用される以前には、この時計がジャイプルの標準時計であった。
・ラーシ・ヴァラヤ・ヤントラ 占星術に用いる観測機、12の観測機が各々の星座に向かって設置されている。
・ヤントラ・ラージ 天体の高度を測定する観測機。
(Wikipediaより)