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ベトナム 文化的景観 検定1級

チャン・アンの景観関連遺産

2021年11月22日

複合遺産、文化的景観
遺産名:
チャン・アンの景観関連遺産
Trang An Landscape Complex
国名:ベトナム
登録年:2014年
登録基準:(v)(vii)(viii)
概要:
チャンアンの景観関連遺産は、ベトナムの世界遺産のひとつ。ニンビン省に残る先史時代の岩陰遺跡から古都ホアルーに至る人類活動の痕跡、および紅河デルタ南部に発達したカルスト地形が作り出す自然美などが評価され、東南アジア初の複合遺産となった。

ホアルーの遺跡は、面積314ヘクタール (ha)が1962年にベトナムの国家遺産に指定された。華閭は、ベトナム最初の独立王朝と位置づけられることもある丁朝(966年 - 980年)の都である。丁朝を建てた丁部領が華閭を選んだのは、元々根拠地であったことのほか、中国への臣従を選ぶ勢力の強かった場所を避けたこと、守りやすい土地であることなどがあった。丁部領は華閭に宮殿をはじめとする建物を築いたほか、厳格な規律を敷いた。ホアルーから出土している瓦の様式からは、マレー半島やチャンパ王国を経由したインド起源の様式が読み取れるとされている。丁朝と、続く前黎朝(980年 - 1009年)はいずれも短命だったが、都は華閭に置かれたままだった。その当時は内城 (Nội thành)と外城 (Ngoài thành)で300 ha の面積であったが、その城壁は残っておらず、他の建築要素も現存するものは限られる。

ホアルーの遺跡(10世紀), Flickr

チャンアン=タムコック=ビックドンは、カルスト地形の景勝地である。ベトナムでは1994年にカルスト地形の景勝地として、「海の桂林」の異名をとるハロン湾が世界遺産リストに加えられている。それに対し、チャンアンやタムコックは「陸のハロン湾」の異名をとる景勝地であり、世界的に見ても最も新しい部類に属するとされるカルスト地形で、その形成時期は約2億4千万年前からと見積もられている。かつては海中にあった時期もあるものの、隆起した結果、現在のような景観になった。

タムコックのカルスト洞窟, Flickr

ホアルー特殊用途林」は、2005年に設定された、面積3,375 haの森林保護区である。この保護区は本来、生物多様性の保護などを目的に設定された自然保護区である。世界遺産として生物多様性は評価理由になっていないが、世界遺産の範囲内には絶滅危惧種のブレティオデンドロン・トンキネンセ(アオイ科)を含む500種以上の植物が見られ、動物相ではコウモリの多さなどに特色がある。

(Wikipediaより)

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