ナイジェリア 文化的景観

オスンーオソボの聖林

2021年11月24日

文化遺産、文化的景観
遺産名:
オスンーオソボの聖林
Osun-Osogbo Sacred Grove
国名:ナイジェリア
登録年:2005年
登録基準:(ii)(iii)(vi)
概要:
オソボのオスン川に沿った密林地帯は、ヨルバ族の神様の1つである豊穣の女神オスンの住処とされている。森林の内部には5カ所の聖域が設けられている。神聖な樹木や石、泥、鉄などを使用して作られたオブジェのような祭壇が全部で50カ所も発見されている。

1950年代、オスンーオソボの聖林は荒廃していた。神社は放置され、神官たちは慣習的な責任や制裁が弱まったために木立を捨てた。漁や狩猟、木の伐採などの禁止行為が行われていたが、オーストリア人のスザンヌ・ウェンガーがやってきて、木立の中で行われている虐待を止めた。アタオジャの励ましと地元の人々の支持を得て、ウェンガーはニュー・セイクリッド・アート運動を結成し、土地投機家に挑戦し、密猟者を撃退し、神社を保護し、オソボの聖なる中心として再び確立することで、聖地を蘇らせる長いプロセスを開始したのである。

森林の敷地内には、オーストリアの芸術家スーザン・ウェンゲルらが約40年かけて制作したという、神々に捧げる彫刻やオブジェもある。

毎年8月にオスン・オソグボ・フェスティバルが木立で開催される。毎年、この祭りには、数千人のオスン族の崇拝者、観客、観光客が様々な分野から集まる。オスン・オソボ祭りは、700年以上の歴史があると言われている。歴史的には、ある祖先の出来事がこの祭りを祝うきっかけとなった。昔々、オルティメヒンという偉大な狩人に率いられて移動してきた人々が、飢えから身を守るためにオスン川のほとりに定住した。川辺では、水の中から女神のオスンがオルティメヒンの前に現れ、人々を特別な場所(現在のオソボの町)に導くように頼んだ。女神は、年に一度の生け贄と引き換えに、一行を守り、繁栄をもたらすと約束した。一行はその提案を受け入れた。今日、オスン川の女神に毎年生け贄を捧げることは、今でもオスン・オソボ祭として祝われている。

(『世界遺産大事典』、Wikipediaより)

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