キリンの岩絵, Flickr

リビア 重要遺産

タドラールト・アカークスの岩絵遺跡群

2021年11月24日

文化遺産
遺産名:
タドラールト・アカークスの岩絵遺跡群
Rock-Art Sites of Tadrart Acacus
国名:リビア
登録年:1985年
登録基準:(iii)
概要:
タドラルト・アカクスは、サハラの一部にあたるリビア西部の砂漠地帯。アルジェリア国境に近く、ガット (Ghat) の町にも近い。「タドラルト」は現地の言葉で「山」を意味する。この地域の特色は先史時代の岩絵が多数現存していることであり、「タドラルト・アカクスの岩絵遺跡群」の名でユネスコの世界遺産にも登録されている。

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この地域の岩絵(彩色画・線刻画)の重要性が評価され、世界遺産に登録されている。紀元前12000年頃から西暦100年頃に至るまでに描かれた岩絵は、この地域の文化的・自然的変化を反映している。岩絵には、ゾウ、キリン、ラクダなどや馬に乗った人が描かれ、タッシリ・ナジェールの岩絵と同じく、かつてこの地が緑の大地であったことを教えてくれる。岩絵には、音楽や舞踊といった日常の様々な生活風景も描かれている。

隣国アルジェリアの世界遺産「タッシリ・ナジェール」とも接している。 タッシリ・ナジェールと合わせて、数百の彫刻と数千の絵画が存在する世界有数のロックアートの地域である。

最古の岩絵は、いわゆる野生動物時代(紀元前10,000〜6,000年)に属するもので、象、キリン、カバ、サイなどの動物が描かれているのが特徴である。 この時代に重なるのが、特徴のない円形の頭部が描かれた人物像が登場する丸頭時代(紀元前8,000〜6,000年)である。 この時代の人々は狩猟採集生活をしていたが、次第に家畜が導入され、槍を持った人物や儀式を行う人物などが登場する牧畜時代(紀元前5500~2000年)へと移行していった。 気候が次第に乾燥し、長距離の移動が重要になると、馬の時代(紀元前1000年〜紀元1年)の芸術には、馬と馬が引く戦車の導入が描かれている。 最後に、サハラ砂漠のロックアートの最も新しい時代(紀元前200年頃から現在まで)は、ラクダがますます重要な役割を果たすようになったことから、ラクダ時代と呼ばれている。

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(Wikipediaより)

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動画による紹介

Rock-Art Sites of Tadrart Acacus (UNESCO/NHK)

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