中国 検定2級 重要遺産

福建土楼群

2021年4月13日

文化遺産
資産名:
福建土楼群
Fujian Tulou
国名:中国
登録年:2008年
登録基準:(iii)(iv)(v)
概要:
福建土楼群とは、中国福建省南西部の山岳地域にある、客家その他の人々による独特の版築建築物。客家土楼(はっかどろう)ともいう。12世紀から20世紀にかけて建てられたものがほとんどである。土楼は通常、外部立ち入り禁止の大きな建物で、長方形か円形をしており、厚い土壁(180センチ以上)と木の骨格から成り、高さは3階か5階80家族以上が生活している。この土でできた建物は通常1つの入口しか持たず、その入口も、鉄板で頑丈に補強された厚さ10センチから13センチの板戸で守られている。建物の最上階には、盗賊を防御するため、狭間が空けてある。

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Traditional,Earthen,Tulou,Chinese,Huts,,A,Landmark,Tourist,Attraction,From
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Photo by 庞 越峰,  Wing Zhang from Flickr,  Shutterstock

建築

福建土楼は、中国の伝統的住居の「外に閉じ内に開く」概念に従って設計されている。つまり一般的に、中央に中庭を置き、居室の壁を周囲に巡らす。中央の前開きの小さな土楼は祖廟として、祖先崇拝、祭祀、会議、結婚式、葬式など公式の機能を果たす。地階の平面図には、円、半円、楕円、正方形、長方形、不規則な五角形がある。

土楼は、土の地面に2段から3段、石を敷き詰めて舗装したものを基礎として建設される。一番上の段の基盤に丸く排水溝が作られ、雨水が土楼の壁を損ねるのを防ぐ。ほとんどの場合、土楼の外壁は2つの階層からなる。下の階層は、切り出した石のブロックや、川の玉石と石灰、砂、粘土を混ぜたものを1メートルから2メートル積み上げて造られる。これは、この地域の洪水の水位を考慮した高さである。石の階層の上に、押し固められた土壁が積み重ねられる。

対等な共同生活のための住居

世界の住宅は社会の階層を反映するが、福建の土楼は、対等な共同生活を送るモデル住居として、独特の特徴を持つ。 すべての部屋は同じサイズ、同じ材料等級、同じ内装、同じ窓や同じドアで造られており、「ペントハウス」もなければ「高階層」もない。小さな家族は、地階から最上階の「ペントハウス」まで垂直区分で所有する一方、大きな家族は、2つか3つの垂直区分を所有する。

土楼は通常、1つの家の一族郎党が数世代で占有する。大きめの土楼は1つ以上の家党で住まう。建物そのものの他、井戸や祖廟、風呂、洗面所、武器庫といった多くの施設は、共有資産である。周囲の土地や農地、果樹園等でさえ共有された。すべての親族が1つの屋根を共有することは、一族の統一と保護を象徴した。すべての住居が中央の祖廟に面することは、祖先崇拝と一族の団結を象徴した。一族が大きくなると、土楼を同心円状に建て増ししたり、すぐ近くに土楼を建て増しして土楼群を造ったりした。こうして、一族はすぐそばにとどまり続ける。

(Wikipediaより)

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「福建土楼群」の説明として、正しくないものはどれか。

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