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ペルシア庭園

2021年6月24日

文化遺産、文化的景観
遺産名:
ペルシア庭園
The Persian Garden
国名:イラン
登録年:2011年
登録基準:(i)(ii)(iii)(iv)(vi)
概要:
ペルシャ庭園は、西はスペイン・アンダルシアから、東はインドまで影響を与えた庭園の様式のことである。アルハンブラ宮殿の庭園は、ペルシャ式庭園の哲学とムーア人様式が融合したものであり、インドのタージ・マハルは、ムガル帝国時代に建設された最大規模のペルシャ庭園である。2011年、イラン国内の9つの庭園が世界遺産にシリアル・ノミネーションの形で一括して「ペルシャ庭園」として登録された。庭園は、灌漑と鑑賞の両方の役割を持つ水路によって、常に4区画に分割され、エデンの園、ゾロアスター教の天・地・水・植物の4元素を象徴するよう構想された。イラン国内の9つの庭園で構成される「ペルシャ庭園」以前にも、インドの「フマーユーン廟」と「タージ・マハル」、パキスタンの「シャーラマール庭園」が世界遺産に登録されている。(Wikipediaより)

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Persian,Garden,Of,Eram,With,Its,Beautiful,Pavilion,,Traditional,Iranian
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Photo by Ninara, Danny Wong,MY2200, Leo Koolhoven from Flickr

ペルシャ庭園の歴史

ペルシャにおける庭園の歴史は、紀元前4000年代にさかのぼることができる。現在、確認できる最古の庭園は、紀元前500年代に建設されたパサルガダエ庭園である。

サーサーン朝の時代は、ゾロアスター教の最盛期であり、芸術における「水」の役割の重要性が増していった時代であった。この傾向は、それ以後のペルシャ式庭園を建設するにあたり、必要不可欠なものとなり、噴水や池が庭園内に建設されるようになった。

イスラームによるペルシャ征服以降、審美的なものが重要視されるようになった。その代表例が、庭園を四分割する様式である「チャハルバーグ(四分庭園)」である。四分庭園は、当時の人々が考えていた「エデンの楽園」を模倣したものである。その考えとは、4つの川と4つに分割された円が世界を意味するというものであった。

世界遺産の登録経緯

世界遺産の暫定遺産リストに登録されたのが、2007年のことである。世界遺産に登録されるにあたり、「ペルシャ式庭園」は、世界各地の庭園との比較検討が実施された。比較検討の対象となったのは、インドの「タージ・マハル」、パキスタンの「ラホール城とシャーラマール庭園」、スペインの「グラナダのアルハンブラ、ヘネラリーフェ、アルバイシン」、中華人民共和国の「蘇州古典園林」、日本の「古都奈良の文化財」、イタリアの「カゼルタの18世紀の王宮と公園、ヴァンヴィテッリの水道橋とサン・レウチョの邸宅群」、フランスの「ヴェルサイユの宮殿と庭園」、イギリスの「ブレナム宮殿」と多岐に渡る。

そのうえで、9つの庭園が、ペルシャ式庭園の発展の流れが最もよく分かる構成要素を持っているものと結論した。その上で、既に世界遺産に登録されているスペインの「アランフエスの文化的景観」、オーストリアの「ヴュルツブルクのレジデンツ」、イタリアの「サヴォイア王家の王宮群」のみならず、暫定遺産リストに登録されているアフガニスタンの「バーブルの庭園群」やペルシャ式庭園と同じタイミングで世界遺産に登録された「平泉-仏国土(浄土)を表す建築・庭園及び考古学的遺跡群―」や中華人民共和国の「杭州西湖の文化的景観」とも比較検討された。

世界遺産クイズ

世界遺産検定クイズ

「ペルシャ庭園」の説明として、正しくないものはどれか。

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