自然遺産
遺産名:
九寨溝:歴史的・景観的重要地区
Jiuzhaigou Valley Scenic and Historic Interest Area
登録年:1992年
登録基準:(vii)
概要:
中国四川省北部のアバ・チベット族チャン族自治州九寨溝県にある自然保護区。九寨溝は石灰岩質の岷山山脈中、標高3400mから2000mに大小100以上の沼が連なるカルスト地形の淡水の湖水地帯である。谷はY字状に分岐しており、岷山山脈から流れ出た水が滝を作り棚田状に湖沼が連なる。水は透明度が高く、山脈から流れ込んできた石灰岩の成分(炭酸カルシウム)が沼底に沈殿し、日中には青、夕方にはオレンジなど独特の色を放つ。また、流れに乗って運ばれてきた腐植物が石灰分に固定され、植物が生え、独特の景観を見せる。ジャイアントパンダの生息地のひとつとしても有名である。九寨溝に似た景観は、同じカルスト地形であるクロアチアの世界遺産、プリトヴィツェ湖群国立公園にも見られる。(Wikipediaより)
Photo by linwujin, skchan58, Toooooooom King,linwujin from Flickr
青い水
九寨溝を強く印象付けるもののひとつに、独特の青い水があげられる。白い砂地の場所に少しの水が流れている状態でも水は僅かに青く見える。この青い水の理由は水中に溶け込んでいる石灰分(炭酸カルシウム)の影響や、湖底の苔、水深、光の屈折率などによるものである。
九寨溝の水は飽和した炭酸カルシウムが微細な浮遊物を核として沈殿するために極度に透明度が高い。そのため、深さ20メートル以上の湖底までもより浅く感じられる(浅く見える理由は水と空気の屈折率の違いによる)。
水は可視光の内、長波長の成分(赤い光)を吸収する性質がある。そのため深みでは、水面から入射して湖底で反射した光の内から青い光だけが眼に多く届くようになり、結果として青い水に見える。また、深みでは光量が減少して暗くなるために水の青さに深みが増す。
チベット族の集落
九寨溝の有料入場エリア内にも数多くのチベット族の集落があり、実際に生活している。「九寨溝民俗文化村」は、そのような集落のひとつ「樹正寨」の一角を土産品店街としたものであり、この付近のチベット族独特の木造建築民家も有料で公開されている。なお、以前から有料入場エリア内での宿泊はできない建前であったが、実際には各集落に民宿が存在した。しかし、2009年から規則が厳格に運用されるようになり、現在は有料入場エリア内での宿泊は完全に禁止されている。
(Wikipediaより)
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