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ヴァティカン市国

2021年5月29日

文化遺産
遺産名:
ヴァティカン市国
Vatican City
ヴァティカン市国
登録年:1984年
登録基準:(i)(ii)(iv)(vi)
概要:
ヴァティカンはローマ教皇庁によって統治されるカトリック教会と東方典礼カトリック教会の中心地、いわば「総本山」である。ヴァティカン市国の統治者は教皇である。ヴァティカン市国は、国家全体が世界文化遺産に指定されている唯一の事例である。サン・ピエトロ大聖堂やシスティーナ礼拝堂など、ボッティチェッリ、ベルニーニ、ミケランジェロといった美術史上の巨匠たちが存分に腕をふるった作品で満ちあふれている。またヴァティカン美術館とヴァティカン文書資料館には歴史上の貴重なコレクションが大量に納められている。(Wikipediaより)

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主な構成資産

サン・ピエトロ大聖堂

イタリア・バロック様式の代表的な建築物。サン・ピエトロとはイタリア語で"聖ペトロ"の意味で、64年に皇帝ネロの迫害により殉教した使徒ペトロの墓の上に建築されたといわれている。建築を命じたのはコンスタンティヌス帝で、324年のことであった。このとき立てられた聖堂(旧サン・ピエトロ聖堂)は15世紀末まで存在し、新聖堂は1502年に建築が始まった。その後、1514年にラファエロ・サンティが主任建築家に、1546年にミケランジェロが主任建築家となり工事が再開。献堂式が行われたのは、1626年のことであった。さらにサン・ピエトロ広場の工事がジャン・ロレンツォ・ベルニーニの設計により始まり、1667年に完成した。

サンピエトロ大聖堂 (Flickr)

サン・ピエトロ広場は284本の、ドーリア式円柱で装飾された回廊により広場を取り囲むように構成されている。回廊の上には、ベルニーニの弟子らが作成した140体の聖人の像が飾られている。また、広場中央のオベリスクは1世紀頃にエジプトから運ばれて、バチカヌスの丘にあった競技場におかれていたものであるといわれている。

聖堂内には、十字架から降ろされたキリストを抱く聖母の像を表現したミケランジェロの代表作『ピエタ』がおかれている。ミケランジェロは、ピエタ像を4体制作しているが、サン・ピエトロ大聖堂にあるピエタは、25歳の時の最初の作品である。以前見学していた芸術家がすばらしさのあまりに嫉妬をし、破壊しようとピエタに近づくという事件が発生し、これ以後はガラスカバーがかけられてしまっている。

ミケランジェロ作「ピエタ像 」(Flickr)

バチカン宮殿

ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの設計した大階段でサン・ピエトロ大聖堂とつながっている。ラファエロ・サンティとその弟子らによるフレスコ画のある4つの部屋からなるラファエロの間で有名。ラファエロ自身の代表作である『アテナイの学堂』もラファエロの間第2室にある。また、フラ・アンジェリコの壁画で飾られたニコラウス5世礼拝堂も有名である。教皇は、バチカン宮殿滞在中の毎週日曜には執務室から姿をあらわし、サン・ピエトロ広場に集まる信者とともに祈りをささげ、祝福を与えている

ラファエロ画「アテナイの学堂」

左がプラトン、右がアリストテレス。二人は本を抱えているが、この時代は冊子本はまだなかったので、時代考証的には問題がある。

システィーナ礼拝堂

バチカン宮殿、バチカン美術館と繋がっている。シクストゥス4世の命により教皇礼拝堂として1475年に建設が始まり、1481年に建物が完成した。礼拝堂の名称は教皇の名に由来している。ミケランジェロが4年の歳月をかけて描いた大天井画の『創世記』、やはりミケランジェロが6年の歳月をかけた『最後の審判』の壁画があることであまりに有名。また、教皇を選出するコンクラーヴェの会場としても知られている。

ミケランジェロ画「システィーナ礼拝堂天井画」

ミケランジェロ『アダムの創造』 (Flickr)

ミケランジェロ『最後の審判』 (Flickr)

Inside Sistine Chapel on 500th anniversary (CNN)

システィーナ礼拝堂壁画修復 ミケランジェロの復活(1994)

バチカン美術館

バチカン宮殿の北側にある美術館、図書館など20を越える施設の総称。バチカン宮殿、システィーナ礼拝堂を含めてバチカン美術館と呼ぶ場合も多い。所蔵品の中心となっているのは、ユリウス2世の彫刻コレクションである。また、キリスト教美術以外にも、古代ギリシャ、古代エジプトの膨大なコレクションを誇っている。

1503年に教皇に選出されたユリウス2世は、当時ヴァチカンで働いていたジュリアーノ・ダ・サンガッロとミケランジェロ・ブォナッローティを発掘調査のため現場へと急行させた。そして彼らの助言に従って、教皇は葡萄畑の所有者からこの彫像群を購入した。その一カ月後に『ラオコーン』はヴァチカンにおいて公に展示されるに至った。その後、同教皇はヴァチカン宮殿内の「ベルヴェデーレの中庭」に、枢機卿時代に自らが収集していた『ベルヴェデーレのアポロン』などの古代彫刻を配置した。

ラオコーン (Flickr)

ベルヴェデーレのアポロン像 (Flickr)

(Wikipediaより)

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