文化遺産
遺産名:
ケルンの大聖堂
Cologne Cathedral
国名:ドイツ
登録年:1996年
登録基準:(i)(ii)(iv)
概要:
ケルン大聖堂はドイツのケルンにあるゴシック様式の大聖堂である。ゴシック様式の建築物としては世界最大であり、ローマ・カトリック教会のミサが行われている。現存の大聖堂は3代目で、初代が完成したのは4世紀のことであった。2代目の大聖堂は1248年4月30日に火災で焼失した。その年の8月15日に礎石が据えられて3代目の建設が始まった。このとき、フランスで聖堂の建造にたずさわっていた建築家のゲルハルトが招かれ、フランスのアミアンの聖堂を手本とする大掛かりな工事が本格的に始められることになった。16世紀に入って宗教改革を発端とした財政難のため工事が途絶し、正面のファサードの塔がひとつしかない状態が続いた。建設が再開されるのは19世紀に入ってからだった。1842年に建設が再開され、すべてが完成したのは建設開始から600年以上が経過した1880年のことである。正式名をザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂という。ケルン大聖堂は、平面や様式などの点においてアミアン大聖堂を模範として作られており、それは中央の身廊の縦と横の長さの割合が近似的であることなどからも見て取ることができる。また平面的には、ゴシック建築によくある身廊と翼廊が交差した十字架の形をしており、脇には2つの通路が作られ、東奥には回廊が作られている。通路には「シュヴェ」と呼ばれる7つのチャペルが放射状に突き出している。
立面的には、ウルム大聖堂やシュテファン大聖堂などのようにドイツ的な性質を持つ、大きく突き出た尖塔がそびえ立っているのが特徴的である。側壁の高所にはクリアストリーと呼ばれる採光用の高窓が並び、低い部分には装飾の多いステンドグラスがはめこまれ、その下にはトリフォリウムと呼ばれる丸いアーチの段があり、全体は高い柱心で結合されている。アーチ型屋根は4つの部分から構成されている。回廊の窓には19世紀に寄進された無数のステンドグラスが飾られているが、中でもバイエルン王ルードウィヒ1世が奉納した「バイエルンの窓」と呼ばれる5枚のステンドグラスが有名である。
(Wikipediaより)
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