文化遺産
遺産名:
ルーゴのローマの城壁群
Roman Walls of Lugo
国名:スペイン
登録年:2000年
登録喜寿運:(iv)
概要:
ルーゴ(Lugo)は、スペイン・ガリシア州ルーゴ県の県都である。山に囲まれた盆地に位置しており、近くをミーニョ川が流れる。ガリシア州では第4位の人口を持つ。旧市街を取り囲むローマ時代の城壁が世界遺産に登録されている。
ルーゴは、紀元前26年から紀元前12年にかけてアウグストゥスの軍団長によって建設され、「ルクス・アウグスティ」と名付けられた(「ルクス」の意味は「明るい」「聖なる森」など諸説ある)。カンタブリアとの戦争による駐屯地の跡に建てられたもので、アウグストゥス時代の拡張政策の産物である。
ローマの城壁は、3世紀頃、ローマが鉱物資源に恵まれた街を守るために重要な軍事拠点として建設された。263〜276年に築かれた全長2,117mの城壁は、古代ローマ帝国後期、外敵から街を守っただけではなく、西ローマ帝国滅亡後も、714年のイスラム教徒の侵入などから、長きにわたって街を守った。城壁は花崗岩や粘板岩を積み重ねて造られており、10の門、46の塔とともに街を取り囲んでいる。相次ぐ攻撃に耐えた当時のままに、ほとんど損傷なく残されている。
ルーゴはローマ時代以降は無人となり、中世初期に住んでいたのは聖職者だけだったという説もある。1129年にロマネスク様式の大聖堂の建設が始まり、聖母マリアに捧げられた。中世後期には、サンティアゴ・デ・コンポステーラのように巡礼の中心地となった。(Wikipedia、『世界遺産大事典』より)