Wachau Valley , Flickr

オーストリア プラス100 文化的景観

ヴァッハウ渓谷の文化的景観

2021年11月10日

文化的景観、文化遺産
遺産名:
ヴァッハウ渓谷の文化的景観
Wachau Cultural Landscape
国名:オーストリア
登録年:2000年
登録基準:(ii)(iv)
概要:
ヴァッハウ渓谷は、オーストリア北部のドナウ川下流地域に広がる景勝地である。南北の山脈に抱かれた36キロに及ぶ渓谷一帯が「ヴァッハウ渓谷の文化的景観」の名で、ユネスコの世界遺産に登録されている。

渓谷の両岸には古城や修道院が点在し、観光クルーズとして人気がある。ドナウ川流域には太古の人々が生活していた数多くの痕跡が残っているが、1909年にヴィレンドルフで発見された石像はその精緻さにおいては最上のものであり、「ヴィレンドルフのヴィーナス」と呼ばれている。また、この石像の存在は、太古のドナウ文明に女系中心の社会が存在したことをうかがわせる証左となっている。

(Wikipediaより)

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ヴァッハウ渓谷の文化的景観について、正しいものはどれか

地図

主な構成資産

メルク修道院

オーストリアにあるベネディクト会派の修道院であり、世界的に有名な修道場である。メルク修道院は、ニーダーエスターライヒ州メルクの街の上部、ドナウ川を見下ろす岩肌に建ち、ヴァッハウ渓谷に隣接している。

Stift Melk , Flickr

修道院の設立は1089年、バーベンベルク家のオーストリア辺境伯レオポルト2世により、ランバッハ修道院出身のベネディクト会修道士に城の1つが寄進されたことによる。

修道士の学校であるメルク修道士校が12世紀に設立されると、その図書館はまもなく、幅広い写本収集で知られるようになった。修道院の写字室もまた、写本生産の重要な場となった。

今日に残る見事なバロック建築の修道院は、1702年から1736年にかけて、ヤコブ・ブランタウアーの設計により建設された。見どころは、ヨハン・ミヒャエル・ロットマイヤが修道院の教会に描いたフレスコ画と、中世の手描き原稿が無数に納められた図書室である。

メルク修道院の図書室 , Flickr

シェーンビュール城(Schloss Schönbühel)

シェーンビュール城は、9世紀に要塞として建設された。14世紀にオーストリアの貴族シュタルヘンベルク家の所有となり、17世紀には城内に修道院が建てられた。19世紀にベロルディンゲン伯により、今日見られる美しい城へ大改築された。ルートヴィヒ・ヨーゼフ・グレゴール・フォン・スターヘンベルグは、1819年にこの城を、同じく一族が所有していたアッグシュタイン城の廃墟とともに、フランツ・フォン・ベラルディンゲン伯爵に売却し、彼は1821年に再び居住できるように、城を改修し、一部を再建した。城の背後にある空き地は、現在の台地になるように整地され、公園との連絡橋も作られた。スタイル的には、当時長く一般的であった新古典主義よりもバロック様式に近いものである。

Schloss Schönbühel , Flickr

アックシュタイン城 (Burgruine Aggstein)

全長約150メートルの城は、12世紀初頭に建てられた。ドナウ川の右岸から約300メートルの高さにある岩場に位置している。この城は、クーンリンガー時代に少なくとも2回、包囲に成功して破壊されたため、「ビュルグル」と呼ばれる場所に、当時の基礎部分が残っているだけである。特に注目すべきは、「Rosengärtlein」という素敵な名前の刑務所や、今でも結婚式や洗礼に使用できるロマンチックな場所であるチャペル。

Burgruine Aggstein (CC: Flickr)

関連動画へのリンク

ヴァッハウ文化的景観(ユネスコ/ NHK)

Wachau Valley (Austria) Vacation Travel

オーストリア、ウィーン:ドナウ川とメルク修道院 (Rick Steves)

UNESCO公式HP(英語版)へのリンク

https://whc.unesco.org/en/list/970

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