ダーウェント峡谷の工場群

文化遺産
遺産名：
ダーウェント峡谷の工場群
Derwent Valley Mills
国名：イギリス
登録年：2001年
登録基準(ii)(iv)
概要：
ダーウェント峡谷の工場群は、イギリスのダービーシャー州ダーウェント川 (River Derwent) 沿いにある世界遺産である。ミル (Mill) ともいう近代的な工場は、リチャード・アークライトが発展させた綿紡績のための新技術に適応すべきものとして、この地で生まれた。構成資産のクロムフォード村の工場で、アークライトが世界で初めて水力紡績機を稼働させた。

1769年にアークライトの発明した紡績機は、先行するジェニー紡績機をさらに発展させたものであり、水車を動力源としていたことから川沿いに設置することが必要だった。こうして設置されていった工場群は、産業革命の最も初期の工場群として、現代の機械制大規模工場生産の淵源となった。なおかつ、農村の景観に工業設備群が組み込まれるということは、工場労働者たちの住居の建設にもつながった。立地条件の悪さから、労働者の雇用に配慮する必要があったためである。こうした動きが、単に歴史的な価値だけでなく、この地に独特の産業景観を生み出すことにもなった。

（Wikipediaより）