文化遺産
遺産名:
チャコ文化
Chaco Culture
国名:アメリカ合衆国
登録年:1987年
登録基準:(iii)
概要:
チャコ文化国立歴史公園は、アメリカ合衆国の国立歴史公園。チャコ文化の登録名でユネスコの世界遺産に登録されている。アメリカ南西部地方で最もプエブロ文化の遺跡が濃密に集中している地域である。10〜12世紀に築かれた先住民アナサジ族の集落群跡。
チャコ・キャニオンで発見された集落は、大きいものが12,小さいものは400以上もあり、放射状の道でつながっていた。
チャコ・キャニオンの中央部には最大級の構築物がある。最も研究が進んでいる遺跡にプエブロ・ボニート(Pueblo Bonito、美しい村)がある。8,000m2にわたる面積を持ち少なくとも650の部屋をもっている。プエブロ・ボニートは、グレート・ハウスのなかで最大のものである。プエブロ・ボニートの一部には4階建てになっている部分があり、壁の芯の部分と表層部を美しく石積みで仕上げた建物や複数階にわたるような構築物を造るには、厚さ1mに達するような分厚い壁の石積みが必要であった。プエブロ・ボニートは、大小36のキヴァをもち、南北方向に走る壁によって二つに区分される。大キヴァは、チャコ・キャニオンにある多くのグレート・ハウスと呼ばれる遺跡では、そのような壁のどちらか一方の端に設けられている。プエブロ・ボニートは完成した時点で、ローマのコロッセウムと大体同じくらいの大きさであった。
プエブロ・ボニートの近くにあるプエブロ・デル・アロヨ (Pueblo del Arroyo) は、1050年から1075年の間に造られ12世紀初頭に完成した。プエブロ・デル・アロヨは、プエブロ・ボニートのある流域の出口の南渓谷と呼ばれる場所にある。
シェトロ・ケートル (Chetro Ketl) は、プエブロ・ボニートの近くに位置し、他の集落遺跡にみられるように典型的なDの字形をしている。しかし大きさはやや小さい。1020年から1050年の間に建設され一つの大キヴァに対し450から550の部屋で構成されている。研究者たちは、シェトロ・ケートルだけでも1時間あたり29,135人の労力を要したと考えている。Hewettは、5,000本の木と50万個の石のブロックを建設に要したと考える。
キン・クレッツオ(Kin Kletso、黄色の家)はプエブロ・ボニートから西へ0.8kmの場所に位置する中規模の集落である。キン・クレッツオには、北方のサン・ファン盆地から来た人々が建設して住みついた可能性が強い。キン・クレッツオの長方形の形と集落の規模は、プエブロIII期の様式や変形というよりもプエブロII期の文化の担い手たちとの関係がうかがわれる。キン・クレッツオは、55の部屋と地表面を床面にしているキヴァないし宗教的な中心施設として使われたと思われる二階建ての円柱形の塔がみられる。黒曜石を加工した工房跡がこの集落遺跡の近くから発見されている。キン・クレッツオは、1125年から1130年の間に建設された。
プエブロ・アルト (Pueblo Alto) はチャコ・キャニオンの中央部に位置し、89の部屋をもつグレート・ハウスのひとつであってプエブロ・ボニートから1kmのメサの頂上に築かれた。広々とした立派な建物をたてる建築ブームがキャコ・キャニオン全体に普及し始めた1020年から1050年の間に建設活動が始まった。プエブロ・アルトの位置は、サン・ファン盆地のどこに住民が住んでいるかを見渡せる場所で、渓谷の反対側にあるツィン・クレツィンから北方3.7kmの位置である。
(Wikipediaより)
関連動画へのリンク
チャコ文化(ユネスコ/ NHK)
世界遺産クイズ
UNESCO公式HP(英語版)へのリンク
https://whc.unesco.org/en/list/353