文化遺産
遺産名:
サンフランシスコ山地の洞窟壁画
Rock Paintings of the Sierra de San Francisco
国名:メキシコ
登録年:1993年
登録基準:(i)(iii)
概要:
シエラ・デ・サン・フランシスコの岩絵群は、メキシコのバハ・カリフォルニア・スル州のシエラ・デ・サン・フランシスコ(サンフランシスコ山地)地域に見られる先史時代の岩絵(ペトログリフ)群である。
バハ・カリフォルニア半島での先住民コチミ人(Cochimi)やグアチミ人(Guachimis)のかつての生活の様子を伝えるものである。岩絵群は、シエラ・デ・サンフランシスコの岩壁や洞穴の天井などに描かれており、18世紀のイエズス会士フランシスコ・ハビエルによって最初に発見された。およそ250地点に描かれている岩絵群は、北メキシコのバハ・カリフォルニア・スル州のエル・ビスカイノ生物圏保護区の範囲内に位置している。岩絵群は離れ離れで、かつ治安が悪いことから、アクセスは困難を伴う。
古くは、岩絵群には2mもの人物像が描かれていることなどから、巨人たちによって描かれたとも信じられていた。岩絵には魔術的な信仰を表したものも含まれるほか、武器や多彩な動物(ウサギ、ピューマ、ヤマネコ、シカ、ヤギ、クジラ、カメ、マグロ、イワシ、タコ、ワシ、ペリカンなど)が描かれており、抽象的な図像も見られる。
岩絵群はメキシコ北部からアメリカ合衆国南部に住んでいた狩猟遊牧民集団の文化に関わるものであると見られ、大航海時代以降のアメリカ大陸植民地化の影響は見られない。描かれたのは紀元前1100年から西暦1300年のことである。
(Wikipediaより)
(Flickrより)