自然遺産
遺産名:
カリフォルニア湾の島々と自然保護区群
Islands and Protected Areas of the Gulf of California
国名:メキシコ
登録年:2005年
登録基準:(vii)(ix)(x)
概要:
メキシコ北西部のカリフォルニア湾は、かつて「世界の水族館」と呼ばれ、世界的に海洋保護が重要な地域と認識されている。あまり知られていないが、ソノラ砂漠の一部である島々や沿岸地域の陸上保全の価値も同様に素晴らしいものである。カリフォルニア湾の島々と保護地域は、生物地理学的に多様なカリフォルニア湾のすべての主要な海洋帯の代表的な構成要素を含んでおり、それによって幅広い景観と保護価値を獲得しているのである。北はコロラド川デルタから南東はバハ・カリフォルニア半島の先端まで270kmに及ぶこの地域には、244の島と小島が8つのグループに分かれており、さらに沿岸と海洋地帯を含む9つの保護区がある。総面積は1,837,194ヘクタールで、そのうち約4分の1が陸域、残りが海域となっている。
荒々しい島々や海岸の砂漠と、周囲のターコイズブルーの海とのコントラストは、驚くほど美しい自然美である。陸上の島々や湾内の種分化により、多様な生物が生息し、固有種も多くなっている。また、湾内の生産力が高いため、多くの海洋生物が自然に豊富に生息している。魚類は約900種、そのうち約90種が固有種であり、世界の海洋哺乳類の約3分の1がこの海域に生息している。島や小島は、ほとんどが火山性のものである。多肉植物の種類も多く、なかには高さ25メートルを超える世界一高いサボテンもある。全体として、約700種の維管束植物が記録されている。また、鳥類の種類も多く、渡り鳥の数も多い。
(世界遺産センターHPより)