ボーボージー仏塔 , Flickr

ミャンマー

ピュー族の古代都市群

2021年11月21日

文化遺産
遺産名:
ピュー族の古代都市群
Pyu Ancient Cities
国名:ミャンマー
登録年:2014年
登録基準:(ii)(iii)(iv)
概要:
ピュー(Pyu)とは、かつてミャンマー(ビルマ)のエーヤワディー川流域に居住していた民族集団である。本項ではピューの城郭都市についても述べる。

エーヤワディー川流域ではタイェーキッタヤー、テーゴウン、ベイッタノー(ベイタノウ)、ワディー、マインモー、ハリン(ハリンジー)、ダガウンといった、10世紀以前に建設された7つのピューの城郭都市が発見されている。城郭都市と周辺の地域に共通する出土品から、かつてエーヤワディー川流域では一大文化圏が形成されていたと考えられており、その文化圏はピュー文化圏と呼ばれている。城郭都市の遺跡はエーヤワディー中流域にほぼ一直線に並んでおり、最南端のタイェーキッタヤーが最も新しい。1-2世紀から3-4世紀にかけて存続していたベイッタノーが最古の城郭都市であるが、一部にはベイッタノーをピューの城郭都市と見なすことに疑問を投げかける意見もある。また、エーヤワディー流域以外に下ビルマの海岸地帯でもピューの城郭都市と同じ特徴を持つ遺跡が多く発見されている。

4世紀以降、ピュー族は仏塔(ストゥーパ)などの仏教建築を多く建立した。都市の中心部には城砦の跡と思われる建築物が位置するほか、城壁の内外に仏塔、僧院の跡が残る[1]。タイェーキッタヤーの城壁外の南西に建つボーボージー(バウバウジー)仏塔は高さ47m・円周80mで、後世に建てられる仏塔と異なり、細やかな装飾は施されていない。ボーボージー仏塔の基部の南東には内部に通じる通路が存在し、裏面に文字が刻まれた多量の磚仏が発見された[28]。建築様式、土台、建材として使われるレンガの大きさ、建築技術にはインド南東部のアーンドラ地方との共通点がある。「ムーンストーンズ」と呼ばれるセイロン島のアヌラーダプラの建築様式がベイッタノーとハリンの建築にも見られ、バウバウジー仏塔はセイロン島のパヤージー・パゴダ、パヤーマー・パゴダと同じ特徴を備えており、ピューとセイロン島の間に交流があったと考えられている。ピュー族が建立した仏塔は、11世紀以降に建立されるパガン王朝のパゴダの原型になったと考えられている。

(Wikipediaより)

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