パレルモ大聖堂, Flickr

イタリア プラス100

パレルモのアラブ・ノルマン様式の建造物群と、チェファルとモンレアーレのダイア聖堂

2021年11月13日

 文化遺産
遺産名:
パレルモのアラブ・ノルマン様式の建造物群と、チェファルとモンレアーレのダイア聖堂
Arab-Norman Palermo and the Cathedral Churches of Cefalú and Monreale
国名:イタリア
登録年:2015年
登録基準:(ii)(iv)
概要:
シチリア島にあるパレルモには、アラブ人とノルマン人の影響を色濃く残す建造物群が残されており、あわせて9つの世俗建造物と宗教建造物が世界遺産として登録されている。古くはノルマン人によるシチリア王国(1130-1194)に遡る。9つの建造物群には、シチリア王国の首都であったパレルモの歴史地区にある2つの宮殿、3つの教会、1つの大聖堂、1つの橋、近隣のチェファルおよびモンレアーレの大聖堂が含まれる。あわせて、空間・建築・装飾に対して新しいコンセプトを打ち出した西洋・イスラムおよびビザンツ文化の社会的・文化的統合を示す例として知られている。これらはまた、異なる出自の人々(ムスリム、ビザンツ人、ラテン人、ユダヤ人、ランゴバルド人、フランス人)の実り豊かな共存関係を示すものでもある。

パレルモのアラブ・ノルマン様式建造物群およびチェファル大聖堂モンレアーレ大聖堂は、異なる宗教を持つ人々(ムスリム、ビザンツ人、ラテン人、ユダヤ人、ランゴバルド人、フランス人)の実り豊かな共存関係(シンクレティズム)に特徴付けられる政治的・文化的状況を示す特徴を有し、その交流はビザンツ・イスラム・西洋に由来する要素から明確で独創的な組み合わせを生み出す源となった。この建築に対する新しい様式はティレニア海側の南イタリアの発展を促し、その影響が中世地中海世界へと広がる要因となった。

(Wikipediaより)

主な構成資産

パレルモ大聖堂 Cattedrale di Palermo

パレルモの旧市街にある大聖堂。12世紀末、大司教グァルティエロ=オッファミリオによりイスラム教徒のモスクをシチリア‐ノルマン様式の教会に改築。14世紀から15世紀にかけて鐘楼が建てられ、18世紀末から19世紀初頭にかけて、フェルディナンド=フーガによるバロック様式の装飾が施された。シチリア王国を治めたルッジェーロ2世、神聖ローマ皇帝エンリコ(ハインリヒ)6世と妃コンスタンツァ1世、フェデリコ(フリードリヒ)2世らの石棺が安置されている。

パレルモ大聖堂, Flickr

聖堂の内部, Flickr

王宮と領主教会 Royal Palace and Palatine Chapel

イタリア・パレルモにある、かつてのシチリア王の宮殿。9世紀にパレルモを支配していたアラブ人太守の元で建設が始まり、12世紀にルッジェーロ2世とその後継者ノルマン王たちによって拡張された。

宮殿内には、12世紀シチリアで流行した、アラブ・ノルマン・ビザンティンの各様式の混合様式の好例であるカッペッラ・パラティーナ(パラティーナ礼拝堂)がある。素晴らしいモザイク、精密な稲妻文様がされ彩られた木製天井、壁の下部と床は状態のいい大理石の化粧張りがされている。

ノルマンニ宮殿のファサード, Flickr

Cappella Palatina (Christ Pantocrator), Flickr

Cappella Palatina, Flickr

海軍提督の聖母マリア教会 Church of Santa Maria dell’Ammiraglio

マルトラーナ教会 (Chiesa della Martorana) は、イタリア、シチリア州パレルモにあるカトリックの教会。海軍提督の聖母マリア教会 (Santa Maria dell'Ammiraglio) とも呼ばれる。ピアーナ・デッリ・アルバネージにあるビザンティン典礼の司教区、東方典礼カトリック教会の1つであるイタリア・ビザンティン・カトリック教会 の一部でもある。サン・カタルド教会 (San Cataldo) に隣接し、パレルモ中心部のベッリーニ広場 (Piazza Bellini) を見下ろす場所に建っている。

海軍提督の聖母マリア教会, Flickr

キューポラに描かれたキリストのモザイク画, Flickr

モンレアーレ大聖堂 Monreale Cathedral

モンレアーレ大聖堂(Duomo di Monreale)はイタリア南部のパレルモ県モンレアーレ(シチリア島)に存在する大聖堂で、ノルマン建築様式の代表的遺産の1つ。イタリアの指定保護文化財建造物となっており、2015年にはパレルモの建造物群などとともに、世界遺産リストに登録された。

モンレアーレ大聖堂は1174年、グリエルモ2世の命により被昇天の聖母に捧げる教会として建設が開始され、1182年に完成した。1184年にルキウス3世が出した教皇勅書によって首都大司教管区に昇格された。 建設当時は12の塔を持つ巨大な壁に取り囲まれた大規模な司教宮と修道院があったが、現在は遺構として塔の一部がわずかに残っているものの、その他の建造物の多くは再建によるものである。1200年ごろに完成したと見られる僧房や食堂、回廊は大部分が建設当時ものである

モンレアーレ大聖堂, Flickr

モンレアーレ大聖堂の回廊, Flickr

 チェファル大聖堂 Cefalu Cathedral

チェファル大聖堂(Duomo di Cefalù)はイタリア南部のパレルモ県チェファルに存在する大聖堂で、ノルマン建築様式の代表的遺産の1つ。イタリアの指定保護文化財建造物となっており、2015年にはパレルモの建造物群などとともに、世界遺産リストに登録された。

チェファル大聖堂, Flickr

チェファル大聖堂の内部, Flickr

世界遺産クイズ

パレルモのアラブ・ノルマン様式の建造物群について、正しいものはどれか

関連動画へのリンク

シチリア島パレルモ:モンレアーレ大聖堂-リックスティーブスのヨーロッパ旅行ガイド-トラベルバイト (Rick Steves)

 シチリア島モンレアーレの文明の層 (Rick Steves)

UNESCO公式HP(英語版)へのリンク

https://whc.unesco.org/en/list/1487

-イタリア, プラス100
-,