自然遺産
遺産名:
シアン・カーン自然保護区
Sian Ka'an
国名:メキシコ
登録年:1987年
登録基準:(vii)(x)
概要:
シアン・カーン生物圏保護区(la Reserva de la Biosfera Sian Ka'an)は、メキシコのキンタナ・ロー州にある自然保護区である。ユカタン半島のカリブ海沿岸地域に広がる生物圏保護区で、1987年にはユネスコの世界遺産に登録された。メキシコの世界自然遺産の中では最初に登録されたものである。
「シアン・カーン」はマヤ人の言葉で「天空の生まれた場所」を意味する。石灰質の洞窟の崩落して出来た窪地の泉、いわゆるセノーテが多く形成されており、マヤ人たちは生贄の儀式を行うのに用いていた。このため、生物圏保護区内には、マヤ文明の遺跡も残っている。
シアン・カーン生物圏保護区はユカタン半島にあり、地表は主に石灰石で覆われている。また、海岸線には、カリブ海大環礁に属しているサンゴ礁が広がっている。この大環礁はベリーズ珊瑚礁保護区などにまで繋がっている大きなものである。シアン・カアンの海岸には白い砂浜が広がり、小さな湾やマングローブ林等が見られる。
こうした特徴的な地形のそれぞれが様々な植物相や動物相を育んでいる。5~10月の雨期には保護区の75%が浸水する。熱帯雨林帯にはベアードバク、オジロジカ、クモザル等が棲息し、潟湖にはオオフラミンゴ、ベニヘラサギ等が棲息している。また、海域には、魚やロブスターなどのほかに、アメリカグンカンドリ、アメリカマナティ等も暮らしている。ジャガーや「幻の鳥」ケツァルなどの希少動物が暮らす。
(Wikipediaより)