文化遺産
遺産名:
元の上都遺跡
Site of Xanadu
国名:中国
登録年:2012年
登録基準:(ii)(iii)(iv)(vi)
概要:
上都は、モンゴル帝国(元)のフビライ・ハンが、1256年にモンゴル高原南部に設けた都。正藍旗の南のドロンノール県中心市街地から北西へ28km離れており、灤河上流の閃電河の河畔に位置する。上都鎮からは東北20km、北京からは北へ275km。元朝の夏の首都として使われた。
1275年に上都を訪問したマルコ・ポーロが『東方見聞録』に記録したことによりヨーロッパ人にその存在が知られるようになった。西洋ではザナドゥ(Xanadu あるいは Xanadumoo、Zanadu、Shangdu)とも呼ばれる。2002年から修復作業が行われ、2012年に遊牧民族と農耕民族の文明の衝突と融合を示す貴重性が認められ、UNESCOの世界遺産に登録された。
上都はほぼ正方形に近い形状をしており、外側から、外城・内城・宮城の三つの方形の都城が存在した。また上都の東西には、東涼亭と西涼亭という狩猟用の行宮も存在した。内城と宮城は線対称な配置になっており、後に建設された大都の平面計画に相似しているが、外城は内城・宮城の中心軸からずれた位置にあり形も対称ではない。おそらく劉秉忠は最初に内城と宮城を設計し、後になって大帝国の都にふさわしく拡大する際に外城を増設したと考えられているが、今後の考古学調査の結果が待たれる。現在は草原の中に宮城の各宮殿の基壇や、内城の東の城壁の一部などが残っている。
(Wikipediaより)