チャタル・ヒュユクの遺構検出状況 , Flickr

トルコ 重要遺産

チャタルヒュユクの新石器時代の遺跡

2021年11月22日

文化遺産
遺産名:
チャタルヒュユクの新石器時代の遺跡
Neolithic Site of Çatalhöyük
国名:トルコ
登録年:2012年
登録基準:(iii)(iv)
概要:
チャタル・ヒュユクは、アナトリア地方南部、現在のトルコ共和国、コンヤ市の南東数十km、コンヤ平原に広がる小麦畑をみおろす高台に位置する新石器時代から金石併用時代の遺跡である。その最下層は、紀元前7500年にさかのぼると考えられ、遺跡の規模や複雑な構造から世界最古の都市遺跡と称されることもある。チャタルとはトルコ語でforkを意味し、ヒュユク(ホユック)で丘や塚を意味するので「分岐した丘」の意味となる。

チャタル・ヒュユクの遺丘は、チュルサンバ (Çarsamba)・チャイ川の旧河床を挟んで東西にあって、東側は、長径500m、短径300m、高さ20m弱の卵形で西側に比べて規模が大きい。うち新石器時代の文化層は15mに達し、14層の文化層が確認されている。年代的には放射性炭素年代測定で紀元前6850年から同6300年にあたる時期のもので、チャタル・ヒュユクの本体である。西側の遺丘は、チャタル・ヒュユク西遺跡と呼ばれ、径400m、高さ7.5mで規模的には東側に比べて小さく、2期にわたる彩文土器の発達した文化層が確認されており、上層は、青銅器が出現するハラフ期(4300 B.C.頃)並行とされ全体的にやや新しい。

チャタルホユックは、新石器時代の集落が良好な状態で保存されている非常に珍しい例であり、数十年前から人類先史時代を理解する上で重要な遺跡のひとつと考えられてきた。この遺跡は、集落の規模が大きいこと、集落が長く続いていること、屋根から上がれる背中合わせの家という独特のレイアウトであること、壁画や住民の象徴的世界を表すレリーフなど多くの特徴的な遺物が存在することなどから、例外的な存在となっている。この遺跡の広範な調査に基づいて、上記の特徴は、新石器時代の初期の定住農業生活を記録した最も重要な人間居住区であることを意味する。

チャタル・ヒュユクの住民は、互いに隙間なくすし詰めのようにくっついた、一部屋が平均25m2程度の土レンガでできた集合家屋に暮らしていたと思われる。通路や窓のようなものは存在せず、蜂の巣のように密集して寄り集まっている家々の天井板の穴から入り、木製のはしごを使って外へ出る仕組みになっていた。

登録基準(iii): チャタルホユックは、新石器時代のある瞬間、中央アナトリアで最初の農耕集落が設立され、村から都市中心へと、主に平等主義の原則に基づいて数世紀にわたって発展した、ユニークな証言を提供するものである。これらの集落の初期の原則は、数千年にわたる放棄を経て、よく保存されている。これらの原則は、都市計画、建築構造、壁画、埋葬の証拠から読み取ることができます。18層にも及ぶ集落の地層は、集落が徐々に発展し、再形成され、拡大していったことを示す特別な証言となっている。

登録基準(iv)。チャタルホユックの家屋群は、街路のない近隣地域、屋根のある住居、活動領域と特徴の高度に限定された分布を表す家屋タイプによって特徴づけられ、基幹方向に沿った明確な空間秩序に従って、新石器時代の優れた居住タイプを形成している。また、住居の大きさがまちまちであることから、共同体や平等主義に基づいた初期の都市配置がうかがえる。

(Wikipediaより)

地図

世界遺産クイズ

チャタルヒュユクの新石器時代の遺跡について、正しいものはどれか

-トルコ, 重要遺産
-