文化遺産
遺産名:
要塞村アイット・ベン・ハドゥ
Ksar of Ait-Ben-Haddou
国名:モロッコ
登録年:1987年
登録基準:(iv)(v)
概要:
隊商交易の中継地として栄えたこの地にはカスバと呼ばれる邸宅が数多く建築され、中でも特に有力であったハドゥ一族が築いたのがアイット・ベン・ハドゥの集落である。
孤立した集落であるがゆえに、盗賊などの掠奪から身を守るため、城砦に匹敵する構造になっている。敵の侵入を防ぐため、集落への入口はひとつしかなく、通路は入り組んでおり、1階は窓がなく換気口のみである。また、外壁には銃眼が施されている。集落の最上階には篭城に備えて食料庫がある。村の丘の上には、アガディールと呼ばれる、見張り台を兼ねた穀物倉庫があり、いざというときに備えられていた。
アトラス山脈の麓にあり、ワルザザートとマラケシュを結ぶ街道にある。映画『ソドムとゴモラ』『アラビアのロレンス』『グラディエーター』のロケ地としても有名な場所で、年間を通して多くの観光客が訪れる地となっている。現在も居住している住人が数家族いるが、ほとんどの住民は対岸の住居に移住している。なお、ワルザザート周辺には、アイト・ベン・ハドゥのような「カスバ」が点在している。また、近郊のワルザザートには、ハリウッドの映画撮影所があり、撮影後残されたセットを見学することができる。
(Wikipedia、UNESCO WHCより)