文化遺産、文化的景観
遺産名:
シングヴェトリル国立公園
Þingvellir National Park
国名:アイスランド
登録園:2004年
登録基準:(iii)(vi)
概要:
極北の国アイスランドの首都レイキャビクから北東約50kmに位置するシングヴェトリル国立公園。930年にノルウェーからの移住者によって民主的な全島集会「アルシング」が開かれた歴史的な場所として知られる。この一帯には活発な火山帯が広がり、世界で二箇所しかないギャオと呼ばれる大陸プレートの裂け目が見られる。この公園からグトルフォス滝までのエリアには、水蒸気や熱湯を噴出するゲイシールが多く、地球生成の歴史を見ることができる。
アルシング
アルシングとは「全島集会」「全国会議」を意味する。930年に創設された世界最古の近代議会といわれ、以後ノルウェーやデンマークによる植民地支配などで一時の中断を経て、そのまま現在に至っている。北欧全体でもアルシングに由来する「シング」あるいは「ティング」(thing)と呼ばれる議会が創設されている。現代の自治と同義だが、それらはヴァイキング活動によって植民されたところでも行われた。現在スウェーデン領となっているゴットランドでも、中世にアルシングが行われている。イギリスのマン島で行われている自治もノルマン人が持ち込んだシングであると言われている。
930年に定住地域ごとの「シング」の代表が集まり、レイキャビクの近くのシンクヴェトリルという丘で「アルシング」が2週間にわたって開催された。初期は立法と司法の機能を有し、行政は各定住地域の自治に任されていた。アルシング開催中は全島から集まった人々が平野にテントをはり、宴会、スポーツや詩の朗誦などの娯楽や、商売などの交流も行われた。
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関連動画へのリンク
シンクヴェトリル国立公園-アイスランド最高の場所-旅行と発見
アイスランド - シンクヴェトリル国立公園
UNESCO公式HP(英語版)へのリンク
https://whc.unesco.org/en/list/1152