文化遺産
資産名:
ペルシアの隊商宿
The Persian Caravanserai
国名:イラン
登録年:2023年
登録基準:(ii)(iii)
概要:
ペルシアの隊商宿(キャラバンサライ)は、キャラバン隊や巡礼者、その他の旅人に避難所や食料、水を提供する道端の宿だった。キャラバンサライのルートや場所は、水の有無、地理的条件、治安上の懸念などによって決定された。この54のキャラバンサライは、イランの古道沿いに建てられた数多くのキャラバンサライのごく一部に過ぎない。それらは、イランのキャラヴァンサライにおいて最も影響力があり、貴重な例であると考えられており、数千キロに渡って何世紀にもわたって建設された、建築様式、気候条件への適応、建築資材の幅広い範囲を明らかにしている。イランのキャラヴァンサライの進化とネットワークを、歴史的な段階ごとに紹介している。(世界遺産センターHPより)
キャラバンサライは、kārvān「キャラバン」と-sarāy「宮殿」、「囲われた中庭のある建物」を組み合わせたペルシア語の複合語である。学術的な資料では、旅館やホステルに似た、関連する複数のタイプの商業的な建物の総称として使われることが多いが、そのような建物の実際の事例では、地域や現地の言語によって様々な名称があった。しかし、この用語は一般的に、城壁の外の道路沿いに建てられた農村の旅館に好んで使われた。
最も一般的なキャラバンサライは、正方形または長方形の壁に囲まれた外壁を持つ建物で、ラクダのような大型の獣や重い荷物を積んだ獣が入るのに十分な広さの門がひとつあった。中庭はほとんどの場合、空に向かって開かれており、囲いの内壁には、商人とその使用人、動物、商品を収容するために、多数の同一の動物小屋、ベイ、ニッチ、または部屋が設けられていた。
キャラバンサライは、人間や動物の消費、洗濯、ウドゥやグスルといった儀式の浄化のための水を提供した。時には、精巧な公衆浴場(ハマム)や、噴水やサビル/セビルなどの設備が併設されていた。彼らは家畜の飼料を保管し、旅人のために新しい物資を調達するための店を構えていた。多くのキャラバンサレーには、トルコのセルジューク朝やオスマン朝のキャラバンサレーにある高台の例のような小さなモスクが備えられていた。(Wikipediaより)
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