文化遺産
遺産名:
カザン・クレムリンの歴史的建築遺産群
Historic and Architectural Complex of the Kazan Kremlin
国名:ロシア
登録年:2000年
登録基準:(ii)(iii)(iv)
概要:
カザン・クレムリンは、ロシア、タタールスタンの首都カザンにある城塞。カザンカ川とヴォルガ川の合流点付近にある丘の上に建つ。11世紀初頭にヴォルガ・ブルガール人によって最初に建設された。15世紀、カザンはカザン・ハン国の首都として繁栄したが、1552年、イワン雷帝の侵攻によって破壊された。破壊された城塞の跡に再びクレムリンが築かれ、都市の発展とともに大城郭が形成されていった。(Wikipediaより)
Photo by Evgenii Romanov, Коля Саныч, Vera, Evgenii Romanov from Flickr
主な構成資産
ブラゴヴェシェンスキー大聖堂
現在、カザン・クレムリンの建築中、最古とされるのが1554年から1562年にかけて建設された生神女福音大聖堂(ブラゴヴェシェンスキー大聖堂)である。同大聖堂は6つのピールと5つの張り出しを有する唯一のロシア正教会の16世紀における教会堂である。カザンの多くの建築物に見られるように、建設資材として煉瓦ではなくこの地方特産の砂岩を用いている。
スュユンビケ塔
スュユンビケ塔は、カザン・クレムリンのランドマークともいえる斜塔である。6層58メートルの偉容を誇るこの塔については資料が少なく、謎の多い建築としても知られている。建設された年代は、ピョートル大帝の時代ともいわれる。
クル=シャーリフ・モスク
カザン・クレムリンには元来、イスラム教を信仰していたカザン・ハン国によってクル=シャーリフ・モスクが建てられていたが、イワン雷帝のカザン侵攻によって破壊された。そのモスクがヨーロッパ最大級のイスラム教建築として再建されたのが、2005年6月24日のことである。再建に当たっては、17世紀にモスクのあった敷地(士官学校の敷地になっていた)が選定された。夜のクル=シャーリフ・モスク。ミナレットが幻想的な美しさを醸し出している。