文化遺産
遺産名:
セビーリャの大聖堂、アルカサル、インディアス古文書館
Cathedral, Alcázar and Archivo de Indias in Seville
国名:スペイン
登録年:1987年
登録基準:(i)(ii)(iii)(vi)
概要:
セビリア大聖堂(Catedral de Sevilla)は、スペイン・アンダルシア州セビリア県セビリアにある大聖堂。スペイン有数の規模を持つ大聖堂であり、「世界3位の大きさの大聖堂」と紹介されることがある。レコンキスタ以前はこの地には巨大なモスクが立っていたといわれている。 隣接するヒラルダの塔は、かつてモスクの尖塔だった。モスクを破壊したあとに教会が建てられているが、建物自体にモスクの名残がいくつかみられる。アルカサルは、スペイン王室の宮殿である。(Wikipediaより)
主な構成資産
セビーリャ大聖堂とヒラルダの塔
セビーリャ大聖堂は、スペイン有数の規模を持つ大聖堂であり、「世界3位の大きさの大聖堂」と紹介されることがある。レコンキスタ以前はこの地には巨大なモスクが立っていたといわれている。クリストファー・コロンブスの墓があることでもしられている。
隣接するヒラルダの塔は、「風見の塔」という意味。その見事な装飾でセビーリャの象徴とされる。かつてモスクの尖塔(ミナレット)だった。モスクを破壊したあとに教会が建てられているが、建物自体にモスクの名残がいくつかみられる。
1504年に発生したセビリア大地震の際に、カトリックの殉教者聖ユスタと聖ルフィーナの姉妹が現れてヒラルダの塔の崩壊を防いだという伝説があり、17世紀にムリーリョやゴヤ、スルバランなどによって画題として用いられ、ヒラルダの塔は世界的に知られるところとなった。聖ユスタと聖ルフィーナはリスボン大地震の被害を最小限に抑えたとも信じられており、セビリア大聖堂の守護聖人となっている。
アルカサル
アルカサル(Real Alcázar de Sevilla)は、スペインのセビリアにあるスペイン王室の宮殿である。14世紀、カスティーリャ王ペドロ1世の命により、イスラム時代の宮殿の跡地にムデハル様式で建設が始められた。グラナダのアルハンブラ宮殿を意識した構造になっている。15世紀から16世紀にも増築されたため、ムデハル様式を基本としながら、ゴシックやルネサンスなどの様式も混じっている。
インディアス古文書館
インディアス古文書館(Archivo General de Indias)は、セビリアの旧商品取引所(Casa Lonja de Mercaderes)に置かれている公文書館で、アメリカ大陸やフィリピンにおけるスペイン帝国の歴史を明らかにする上で、比類のない史料群が収められている。所蔵史料の価値もさることながら、この建物はフアン・デ・エレーラ(Juan de Herrera)がデザインしたもので、ルネサンス建築の中でも、落ち着いた佇まいを持つイタリア化したスペイン建築の例証として際立っているため、セビリア大聖堂、アルカサルとともに、1987年にユネスコの世界遺産に登録された。
現在保管されている史料は、コンキスタドールたちの初期のものから19世紀末にいたるまでの手書きの文書が豊富である。ここにはセルバンテスが公的なポストを要求した文書、新大陸におけるスペインとポルトガルの境界線を定めたアレクサンデル6世の回勅、クリストファー・コロンブスの航海日記、アメリカ大陸の植民都市の地図の数々などが保管されている。
世界遺産クイズ
Photo by Roger Donallon, ecv5, Herry Lawford, Jorge Cardim, Rowan Crawshaw, Bart Van Der Meerssche, Jocelyn Erskine-Kellie, Tony Wasserman, Ulrich Cziollek, Carson from Flickr
観光都市セビリア(世界遺産番外編)
セビリアは、アンダルシア州の州都であり、セビリア県の県都である。2018年の自治体人口はスペイン第4位の688,711人であり、46自治体からなるセビリア都市圏の人口は1,539,018人だった。スペイン南部の政治・経済・文化の中心地である。
闘牛やフラメンコの本場で、スペインを代表する観光都市。セビリア大聖堂、アルカサル、インディアス古文書館は世界遺産に登録されている。旅行ガイドブック出版社のロンリープラネットによると、セビリアは2018年に最も訪れるべき都市の第一位と報じられている。
Flamenco Dance, Seville, Spain
観光名所:
・セビリア大聖堂 - 1402年に建設が始まり、16世紀に完成した。バチカンのサン・ピエトロ大聖堂を除けばカトリックの大聖堂としては世界一大きい。内部にはクリストファー・コロンブスの墓がある。
・ヒラルダの塔 - もとはモスクのミナレットだった。
・アルカサル - スペイン王室の宮殿。イスラム時代の建築物の跡地に14世紀に建設された。ムデハル様式の代表例の一つ。
・インディアス総合古文書館
・トーレ・デル・オロ(黄金の塔)
トーレ・デル・オロ(スペイン語: Torre del Oro)は、スペイン・アンダルシア州セビリアにある12角形の監視塔。グアダルキビール川左岸、マエストランサ闘牛場の隣に建っている。高さ36メートル。名称の由来はアラビア語で「川に反射する黄金の輝き」を意味するBury al-dahab、Borg al Azahar、もしくはBorg-al-Azajalと推測されている。かつては塔がタイルで覆われていたため、(黄金の輝きというのは)誤った伝説とみなされていたが、2005年の修復工事によって、モルタル、石灰、圧縮された麦藁の混合物による効果で実際に輝いていたことが証明された。
・スペイン広場
・マエストランサ闘牛場
・セビリアの春祭り(フェリア・デ・セビージャ)
・セビリア美術館 - スルバランやムリーリョなどの作品を所蔵。
1613年に刊行されたミゲル・デ・セルバンテスのピカレスク小説『リンコネーテとコルタディーリョ』はセビリアを舞台としている。17世紀の伝説上の人物であるドン・ファンはセビリアで活躍したとされている。1898年に刊行されたピエール・ルイスの小説『新カルメン』は主にセビリアを舞台としている。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの『フィガロの結婚』と『ドン・ジョヴァンニ』、ジョアキーノ・ロッシーニの『セビリアの理髪師』、ジョルジュ・ビゼーの『カルメン』、ジュゼッペ・ヴェルディの『運命の力』、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンの『フィデリオ』、セルゲイ・プロコフィエフの『修道院での婚約』など、セビリアはいくつものオペラの舞台となっている。