文化遺産
遺産名:
ティヴォリのハドリアヌス別荘(ヴィッラ・アドリアーナ)
Villa Adriana (Tivoli)
国名:イタリア
登録年:1999年
登録基準:(i)(ii)(iii)
概要:
ティヴォリは、ローマの東約30kmにある丘陵の上にある、穏やかな気候に恵まれ、豊かな森に囲まれた街。ここは古代ローマ時代から上層階級の保養地であった。
ハドリアヌス帝は、118年よりティヴォリの麓で広大な別荘(ヴィッラ・アドリアーナ)の建設に着手した。121年に最初にローマ帝国の巡察旅行に出かける前のことである。煉瓦の刻印を分析することによって、この別荘は2段階で建造され、完成したのは133年であることが判明している。ギリシャのアテナイのアゴラにあった彩色柱廊(ストア・ポイキレ)を模した貯水池ポイキレ、エジプトのアレクサンドリアとカノポスを結ぶ運河を模したカノポスなど、皇帝が巡察旅行で魅了された建物や風景を偲ばせる建造物を建設させたといわれている。別荘の建物の数は30を超え、敷地の面積は、1.2km2に及ぶ。劇場や浴場、図書館や病院までもが備えられ、小さな街といえる規模であった。
ハドリアヌス逝去後、後続のローマ皇帝たちがこの別荘をどのように使ったのかはあまり記録されていない。しかし、この別荘の改造は3世紀までつづけられたことが判明している。そのあと、蛮族の石切り場と化し、廃墟となった。
15世紀ごろから、美術品を求めて、ピッロ・リゴーリオなどがこの別荘を発掘しはじめた。ピッロ・リゴーリオは、ティヴォリ丘陵の上にエステ家の別荘の設計をした人物である。
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関連動画へのリンク
The Digital Hadrian's Villa Project: State vs. Reconstruction
Tivoli, Italy [Amazing Places 4K]
UNESCO公式HP(英語版)へのリンク
https://whc.unesco.org/en/list/907