文化遺産
遺産名:
アタプエルカの考古遺跡群
Archaeological Site of Atapuerca
国名:スペイン
登録年:2000年
登録基準:(iii)(v)
概要:
アタプエルカは、スペイン・カスティーリャ・イ・レオン州ブルゴス県のムニシピオ。カルスト地形の広がるアタプエルカ山地の名前の由来にもなっている。一帯のカルスト地形にはグラン・ドリーナのような洞窟がいくつもあり、ヨーロッパにおける最も初期の人類が残した石器類なども発見されている。
20世紀後半に行われたいくつかの遺跡の発掘で、旧人類(ホモ・エレクトスやホモ・ハイデルベルゲンシスなど)から青銅器時代のホモ・サピエンス・サピエンスにいたるまでの幅広い人類の生活の痕跡が発見されている。
アタプエルカの遺跡の中でも最も有名なものは、シマ・デ・ロス・ウエソス(Sima de los Huesos, 骨の採掘坑)である。この遺跡はクエバ・マヨル(Cueva Mayor, 「主要な洞窟」)に穿たれた深さ13 m の穴の底にあり、そこで発見された人骨は少なくとも更新世中期にあたる35万年前に遡る。ここで発見された人骨は多く、およそ30体の骨格を形成するもので、種別にはネアンデルタール人の直接の祖先にあたるホモ・ハイデルベルゲンシスのものである。発掘者たちには、この穴に人骨が集中している事実は、洞窟の住人たちによって埋葬行為が行われていた可能性があることを示唆する者もいる。他方で、これと対立する見解では、骨の密集の中に小さな骨が欠けていることを挙げて、自然の作用で穴に流れ込んだに過ぎないとしている。(Wikipediaより)