文化遺産
遺産名:
ハル・サフリエニの地下墳墓
Ħal Saflieni Hypogeum
国名:マルタ
登録年:1980年
登録基準:(iii)
概要:
ハル・サフリエニの地下墳墓は、マルタ島のパオラ(Paola)で発見された、紀元前2500年頃に遡る地下構造物である。本来は宗教上の聖域として作られたと考えられているが、先史時代の内に共同地下納骨堂に転用された。これは世界で唯一の先史時代の地下墳墓である。
この遺跡は1902年に偶然発見された。新しい住宅開発のために貯水槽を切削していた労働者が、遺跡の屋根を突き抜いてしまったのである。労働者たちは当初神殿を隠そうとしたが、結局は公表された。構造物の研究は、当初、the Museums Committeeを代表して発掘を主導していたイエズス会士、マヌエル・マグリ(Manuel Magri)に委ねられた。マグリはその報告書が公刊されるのを見ることなく、1907年に亡くなった。マグリの急死を受けて、発掘はテミ・ザミット卿(Sir Temi Zammit)のもとで再開された。
中央の部屋は岩を刳りぬいて作られたほぼ円形の部屋である。多くの入り口が掘られているが、別の部屋に繋がっているものもあれば、形が彫られているだけで開かないものもある。壁面の多くには、オーカーで薄い赤色がつけられている。
「眠れる貴婦人」像が発見されたのもこの部屋からである。副葬品だったと推測されているこれらの小像は、バレッタの考古学博物館に保管されている。
(Wikipediaより)