文化遺産
遺産名:
マントヴァとサッビオネータ
Mantua and Sabbioneta
国名:イタリア
登録年:2008年
登録基準:(ii)(iii)
概要:
マントヴァとサッビオネータは、イタリアのマントヴァ県に位置する2つの都市マントヴァとサッビオネータの歴史的な街並みを対象とするUNESCOの世界遺産リスト登録物件である。これらはルネサンス期の優れた都市計画を伝え、他の諸都市にも大きな影響を与えたものとして、2008年に登録された。
マントヴァは、14世紀以降はゴンザーガ家が統治するようになり、1530年には同家のフェデリーコ2世が公爵位を授けられ、マントヴァ公国が成立した。フェデリーコ2世は建築家でもあったジュリオ・ロマーノを招き、マントヴァのいくつかの建物をルネサンス様式で新築したり改築したりさせた。世界遺産に登録されているのは中世からルネサンス期の建造物群が残るエルベ広場、マンテーニャ広場、ソルデッロ広場などの市中心部、および市街地の南端に位置するテ宮殿(テ離宮)とそれらをつなぐサン・セバスティアーノ聖堂などが面する街路で、登録面積は175ha、緩衝地域は1,900haである。11世紀につくられた円形の建造物ロトンダやバロック様式のビビエナ劇場が残る。
サッビオネータはヴェスパシアーノ・ゴンザーガによって16世紀に建設された都市で、マントヴァからは約30kmの場所にある。ヴェスパシアーノの理念が投影された計画都市で、六芒星のような形状の城壁に囲まれた区画に市庁舎や宮殿などが建ち並んでいる。「小アテネ」という異名を持つ。世界遺産に登録されているのは、その城壁に囲まれた歴史地域で、登録面積は60 ha、周辺に設定された緩衝地域は430 haである。 (Wikipediaより)
世界遺産クイズ
マントヴァの主な構成資産
(マントヴァ, Flickrより)
サンタンドレーア聖堂
サンタンドレーア聖堂 (Basilica di Sant'Andrea) は、レオン・バッティスタ・アルベルティの設計に基づいて1472年から1494年に建造されたルネサンス様式の聖堂である。エルベ広場とマンテーニャ広場に面し、入り口近くの左側礼拝堂には画家アンドレア・マンテーニャの墓などがある。
サン・ロレンツォ円形聖堂(ロトンダ)
サン・ロレンツォ円形聖堂 (Rotonda di San Lorenzo) はエルベ広場をはさんでサンタンドレーア聖堂の向かい側に位置する円形聖堂で、単に「ロトンダ」とも呼ばれる。ロマネスク様式の建物で、11世紀の建造である。
ドゥオーモ
ドゥオーモないしサン・ピエトロ大聖堂は、エルベ広場の北東、ソルデッロ広場に面する中世の大聖堂である。現在残るドゥオーモは、マニエリスム様式で16世紀に再建されたもので、部分的にロマネスク様式、ゴシック様式の要素も見られる。内装の設計者はジュリオ・ロマーノとされている。
ドゥカーレ宮殿
ドゥカーレ宮殿 (Palazzo Ducale) はソルデッロ広場に面するゴンザーガ家の旧城館で、13世紀から18世紀の建造だが、16世紀に建てられた部分が多い。内部はマンテーニャ、ジュリオ・ロマーノ、ピサネロらが手がけた美しい壁画で飾られている。また、ピーテル・パウル・ルーベンスの『ゴンザーガ公爵とその婦人』をはじめとする絵画も展示されている。
サッビオネータの主な構成資産
ドゥカーレ宮殿
ドゥカーレ宮殿は市庁舎や教区聖堂も面するドゥカーレ広場の一角を占める1568年建造の宮殿で、かつてはヴェスパシアーノの居城となっていた。
庭園宮殿
庭園宮殿 (Palazzo del Giardino) は、かつて武器の貯蔵場所として使われたカステッロ広場に面する1584年建造の宮殿で、もともとはヴェスパシアーノの娼館であったという。内部の装飾を手がけたのはジュリオ・ロマーノの弟子やベルナルド・カンピたちであった。
星形の城壁
関連動画へのリンク
UNESCO公式HP(英語版)へのリンク
https://whc.unesco.org/en/list/1287