文化遺産
遺産名:
バイロイトの辺境伯オペラハウス
Margravial Opera House Bayreuth
国名:ドイツ
登録年:2012年
登録基準:(i)(iv)
概要:
バイロイト辺境伯歌劇場は、ドイツ・バイエルン州の都市バイロイトにある18世紀に建てられた歌劇場である。バロック様式の傑出した美しさを持つ歌劇場というだけでなく、当時の要素のほとんどがそのまま伝わっている稀有な例として、2012年にUNESCOの世界遺産リストに登録された。また、リヒャルト・ワーグナーが自らの祝祭劇場をバイロイトの地に建てるきっかけとなった歌劇場でもある。
この歌劇場は、プロイセンのフリードリヒ大王の姉にして、ブランデンブルク=バイロイト辺境伯フリードリヒ3世の妻であったヴィルヘルミーネの希望で建てられた。工事は1745年に始まり、一応の完成は1748年、外観がきちんと整ったのは1750年のことであった。完成を待たずに、1747年にヴィルヘルミーネの娘の結婚を祝って、こけら落としが行われている。
歌劇場は間口30.8 m、奥行き71.5 m、高さ26.2 m で、当時のドイツでは最大規模の歌劇場であった。外観を手がけたのはジョゼフ・サン=ピエール、内装を手がけたのはジュゼッペ・ガッリ・ビビエーナである。現在では「現存するバロック様式の劇場としては最も美しいもののひとつ」、「ヨーロッパで最も美しいバロック劇場のひとつ」などと評価されている。
世界遺産としては、モダニズム建築の傑作として登録されたシドニー・オペラハウス(オーストラリアの世界遺産、2007年登録)は措くとしても、近世・近代ヨーロッパの歌劇場で世界遺産に含まれているものはいくつもあった。しかし、宮廷劇場というと、ドロットニングホルムの王領地(スウェーデンの世界遺産、1991年登録)に含まれるドロットニングホルム宮廷劇場のように、宮殿などの一部となっているものばかりで、既存の世界遺産には単体として建てられた宮廷劇場は存在しなかった。また、内装を含めてほぼ当時のままの姿をとどめる保存状況のよさも、バロック様式の劇場の中では随一である。
現在のバイロイトは、バイロイト音楽祭でも有名。この音楽祭は、ワーグナー自身が創設したもので、ワーグナーは当初、バイエルン国王ルートヴィヒ2世からこの辺境伯オペラハウスを提供されていた。
バイロイト音楽祭公式サイト(英語)
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The Bayreuth Festival
Experience Wagner's legendary music legacy at the world's finest festival since 1876, when he first ...
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Wagner: Die Meistersinger von Nürnberg: Solti Wph
ワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」1幕前奏曲 ショルティ ウィーンフィル
(1994年10月3日 サントリーホール)
(Wikipediaより)