文化遺産
遺産名:
パキメの遺跡
Archaeological Zone of Paquimé, Casas Grandes
国名:メキシコ
登録年:1998年
登録基準:(iii)(iv)
概要:
パキメ (Paquimé) は、メキシコ北東部、チワワ州に残る先コロンブス期の考古遺跡である。州都チワワの北西約240 km、ハノス (Janos) の南約56 km の、カサス・グランデス川沿いの開けた肥沃な渓谷に位置し、州北西部の考古遺跡地帯の中では特に重要なものの一つと見なされている。北米のプエブロ文化とメソアメリカの先住民文化の交流を証明する点などに価値があり、1998年にはUNESCOの世界遺産リストに登録された。
スペイン語で「大きな家々」を意味するカサス・グランデスという名でも呼ばれるが、そちらは現在では所在地の地方自治体、カサス・グランデス市 (Casas Grandes) の名前にも使われている。この市は、近隣のより大きな自治体ヌエボ・カサス・グランデス (Nuevo Casas Grandes) とは別のものである。
一帯に人が住むようになったのは、8世紀頃と推測されている。このころに現在の米国ニューメキシコ州の辺りに住んでいたモゴヨン人 (Mogollon people) が南下してきたのである。時期区分はいくつかあるが、11世紀半ばか12世紀半ば頃までは、アドベ(日干しレンガ)を使った草葺き屋根の竪穴住居で暮らしていた。この時期は「ブエナ・フェ相」とも呼ばれる。
それ以降、14世紀頃までに集落は飛躍的に拡大し、建築様式も劇的に変化した。この時期は「パキメ相」とも呼ばれる。アドベを使った6〜7階建てのアパートのような区画割された住居群が建てられるようになった。屋根には松の板や泥を使ったものになり、壁は白く塗られるか彩色されるかして仕上げられるようになった。
(Wikipediaより)