文化遺産
遺産名:
トラコタルパンの歴史的建造物地区
Historic Monuments Zone of Tlacotalpan
国名:メキシコ
登録年:1998年
登録基準:(ii)(iv)
概要:
15世紀の中頃、トラコタルパンはパパロアパン川のほとりにスペイン植民地の河川港として建設された。トラコタルパンの町並みはスペインコロニアル様式の都市構造と建造物を良く保っており、スペインとカリブ海地域の伝統文化の融合による、まれに見る重要性と性質を示している。幅の広い道、鮮やかな色で彩られた様々な様式の建造物、そして公共の場所(コロンブス広場など)や個人の庭にある多くの樹木による特徴的な景観を有している。これらの点が評価され、1998年12月2日にユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録された。
16世紀半ばにスペイン人によって作られた市松模様や碁盤目状の都市計画が見事に保存されている。広い通りには、カリブ海の伝統的な色彩豊かな柱廊式の家々が並んでいる。公園や広場、個人の庭には、多くの成木が見られる。1550年頃にスペイン人が入植し、19世紀には大きな輝きを放った。
現存する153のブロックは75ヘクタールに及び、西側の「スペイン人街」と東側の「先住民街」の2つのエリアに分かれている。西側の「スペイン人街」と東側の「先住民街」である。「スペイン人街」は、パパロパン川と平行に東西に伸びる7本の広い通り(calle)と細い路地(callejones)で構成されている。この2つの地区が交差する不規則な形状の「公共」地区には、商業施設や公的な建物、公共スペースがある。
通りには、アーチ型のポルティコが並ぶ。これらのアーケードは、単純な梁から、ベース、キャピタル、成形コーニスに精巧な装飾を施したフルーテッドコラムまで、さまざまな形とスタイルの柱によって支えられている。トラコタルパンは、質の高い歴史的建造物が異常に密集しており、建築の調和と均質性を保っている。基本的な建築様式はメキシコ湾岸の他の地域にも見られるが、トラコタルパンの平屋建ての住宅は、色鮮やかな外壁、曲線を描くテラコッタタイルの屋根、中庭のある間取りなど、独自の特徴を多く備えている。
(Wikipediaより)