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ネパール 検定3級 検定4級 重要遺産

サガルマータ国立公園

2021年11月23日

自然遺産
遺産名:
サガルマータ国立公園
Sagarmatha National Park
国名:ネパール
登録年:1979年
登録基準:(vii)
概要:
ネパールのソル・クンブ地区にあるサガルマータ国立公園(SNP)は、地上最高地点のエベレスト山(8,848m)を含む標高6,000mに広がる124,400ヘクタールの広大な公園である。サガルマータ山以外の7つの山が7,000mを超えており、雪豹やレッサーパンダなどの希少種が生息している。1976年に山岳観光地として知られるようになったSNPには、2,500人以上のシェルパ族が暮らしており、設立当初から自然と文化が融合した場所だった。

ヒマラヤ山脈の雄大な雪を頂いた山々、世界最高峰のサガルマータ山(エベレスト)を含む山脈、そして世界に開かれたシェルパ族の集落を内包しているのが、SNPである。1979年、ユネスコの世界遺産に登録され、大切に守られてきた自然遺産と、地質学的に若い高山や氷河のドラマチックな美しさが認められた。この地域には20を超える村があり、過去4世紀にわたって6000人以上のシェルパ族が暮らしてきた。彼らは、動物の狩猟や屠殺を制限し、すべての生物を敬うなど、文化や宗教の伝統的な慣習を続けている。これらの習慣は、先住民の自然資源管理の実践と相まって、SNPの保全に成功した主な要因となっている。

1979年に3600人だった観光客が2010年には2万5000人を超え、地域経済や生活水準の向上、医療・教育・インフラ整備に大きく貢献している。SNPの取り組みのひとつに、保護と管理を強化するためのバッファゾーンプログラムの実施がある。これは、収益プラウバックシステムを通じて、地元コミュニティの社会経済状況の改善と組み合わせて保護を強化しようという願いから始まったものである。また、SNPエリアは氷河の主要な供給源であり、下流の人々に淡水ベースの利益を提供している。SNPの優先事項は、この地域の価値の保全に加えて、地球温暖化と気候変動が動植物やシェルパのコミュニティーに与える影響を監視することである。

公園内には、世界の屋根といわれるヒマラヤ山脈でも高い山が連なる。世界最高峰のエベレスト、ローツェ、マカルー、チョ・オユーなどである。公園内には高山植物レッサーパンダ、ジャコウジカなどの珍しい動物も生息している。近年は、山頂を目指す登山家以外にも、公園内のトレッキングを楽しむ旅行者が増えている。1979年、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録される。また、公園内にあるゴーキョー湖などはラムサール条約の湿地に登録されている。

(Wikipediaより)

ヒマラヤ山脈

ヒマラヤは、インド亜大陸とチベット高原を隔てている無数の山脈から構成される巨大な山脈である。西はパキスタン北部インダス川上流域から、東はブラマプトラ川大屈曲部まで続き、ブータン、中国、インド、ネパール、パキスタンの5つの国にまたがる。いずれも最大級の大河であるインダス川、ガンジス川、ブラマプトラ川、黄河、長江の水源となって数々の古代文明を育み、このヒマラヤ水系には約7億5,000万人の人々が生活している(これにはバングラデシュの全人口が含まれる)。ヒマラヤは、広義の意味ではユーラシアプレートとインド・オーストラリアプレートの衝突によって形成された周辺の山脈である、カラコルム山脈、ヒンドゥークシュ山脈、天山山脈、崑崙山脈などを含む。

ヒマラヤ山脈は地球上で最も若い山脈の一つである。現代のプレートテクトニクス理論によると、ヒマラヤ山脈はインド・オーストラリアプレートとユーラシアプレートの間の沈み込みで起きた大陸同士の衝突による造山運動から生じた。衝突はおよそ7,000万年前後期白亜紀に始まった。そのころ、インド・オーストラリアプレートは年間15センチの速度で北上し、ユーラシアプレートと衝突した。

約5,000万年前、このインド・オーストラリアプレートの速い動きによって海底の堆積層が隆起し、周縁部には火山が発生してインド亜大陸とユーラシア大陸の間にあったテチス海を完全に閉ざした。これらの堆積岩は軽かったため、プレートの下には沈まずにヒマラヤ山脈を形成した。今もインド・オーストラリアプレートはチベット高地の下で水平に動いており、その動きは高地にさらに押し上げている。ミャンマーのアラカン山脈とベンガル湾のアンダマン・ニコバル諸島もこの衝突の結果として形成された。かつて海だった証拠として、高山地帯で貝などの化石が発見される。

エベレスト

エベレスト、エヴェレスト(英: Everest)、またはチョモランマ(チベット語: ཇོ་མོ་གླང་མ[注 1] Chomolungma, Qomolangma)、サガルマータ(ネパール語: सगरमाथा Sagarmāthā)は、ヒマラヤ山脈にある世界最高峰の山である。山頂は、ネパールと中国との国境上にある。

エベレスト Flickr

エベレストはインド測量局 (Survey of India) で長官を務めたジョージ・エベレストにちなんで命名された。1920年代から長きにわたる挑戦の末、1953年にイギリス探検隊のメンバーでニュージーランド出身の登山家であるエドモンド・ヒラリーとネパール出身のシェルパであるテンジン・ノルゲイによって初登頂がなされた。

エベレストの標高については諸説あり、1954年にインド測量局が周辺12か所で測定し、その結果を平均して得られた8,848メートルという数値が長年一般に認められてきた。1999年、全米地理学協会はGPSによる測定値が8,850メートルだったと発表した。2020年、中国・ネパールは合同で北斗とGPSによる測定値が従来の測定値より僅かに高い8848.86メートルであったと発表した。厳密には地殻変動などの影響によって標高は年々変動していると考えられている。

シェルパ

シェルパ(チベット語:、英語: Sherpa)は、ネパールの少数民族のひとつ。2001年時点での人口は15万4622人で、ネパール総人口約2950万人(2008年)の0.5%を占める。主な居住地は、エベレスト南麓に面したネパール東部サガルマタ県ソンクルブ郡クンブ地方(エベレスト地方)で、他にインドのダージリン、シッキムやアルナーチャル・プラデーシュ州、ブータン、チベットのディンキェ県やニャラム県ダム鎮にも住む。

シェルパの居住地は、世界的な観光地であり、多くの一般観光客を相手に、1年を通してホテルなどの観光業が一大産業になっている。また、選ばれたごく少数のシェルパによるヒマラヤ登山支援も世界的に知られる。

ヒマラヤのシェルパ , Flickr

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関連動画へのリンク

サガルマータ国立公園(ユネスコ/ NHK)

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