カザフスタン キルギス共和国 世界遺産100選 中国 検定2級 検定3級 重要遺産

シルク・ロード:長安から天山回廊の交易網

2021年4月12日

文化遺産
資産名:
シルク・ロード:長安から天山回廊の交易網
Silk Roads: the Routes Network of Chang'an-Tianshan Corridor
登録年:2014年
登録基準:(ii)(iii)(v)(vi)
国名:中国、カザフスタン、キルギス
概要:
シルク・ロードは、東洋と西洋を繋ぐ歴史的な交易路で、紀元前2世紀から18世紀までの間、経済、文化、政治、宗教において互いに大きな影響を及ぼしました。世界遺産の対象は、このうち長安洛陽から天山回廊を通ってカザフスタンキルギスに至る総延長8,700kmのルートです。登録された33の構成資産は、交易路沿いに点在する宮殿跡、交易拠点、石窟寺院、要塞跡などです。

洛陽

45748085474_b3c6ae8ca4_k
45559320835_236b2e26aa_k
4373062178_26c91c6510_o
1586869153_6f8629879a_k
previous arrow
next arrow
Shadow

長安(西安)

3169516059_15d2720b7d_b
4240292610_4d64435450_k
33913217572_0c162f4a06_k
44883174885_dad4054b63_k
previous arrow
next arrow
Shadow

天山山脈

46564950262_1facbfe778_k
41832437241_6815b3357f_o
29592534077_9b76f09ed9_k
25489463481_da6d81096d_k
14831479758_ed4a24a290_k
8144257498_76bb93c7c2_k
4151877695_1403445a49_o
3130987600_d56f1deb33_o
previous arrow
next arrow
Shadow

キルギス

48337348842_d36a82ebcb_k
48337199351_1a3eae694e_k (1)
48337190541_2b36c629e2_k
48337188431_8362f9c133_k
Kyrgyzstan
14498399119_52a71df43e_k
14498382360_27399735ef_k
6151333364_1266fe153d_k
previous arrow
next arrow
Shadow

カザフスタン

48182716241_91c2f1f01d_k
48154741836_9fe90f546d_k
48062918302_b784119dca_k (1)
45749567195_edf4c74401_k
21004554330_b379a8614c_k
15606515775_9ef7c7f5e0_k
2519676623_21ee79d9fd_k
previous arrow
next arrow
Shadow

世界遺産登録の経緯

「シルクロード」名称の起源

シルクロードという名称は、ドイツの地理学者フェルディナント・フォン・リヒトホーフェンがその著書『中国』第1巻(1877年)で、東西交流における絹の重要性を指摘するとともに、中国からインドへと至る中央アジアの交易路を「絹の道」(ドイツ語で「ザイデンシュトラーセン」)と命名したことによって誕生した。この概念を拡張したのがアルベルト・ヘルマン(英語版)で、著書『中国とシリア間の古代シルクロード』(1910年)はその題名が示すように、「絹の道」をシリアへと拡張するものであった。

UNESCO国際学術シンポジウムの開催

2002年11月17日から20日には西安市で「UNESCO国際学術シンポジウム」が開催された。この席上、UNESCOとともに主催者として名を連ねていた平山郁夫は、中国当局とともに、長安(現・西安)からローマに至るシルクロード全区間の世界遺産登録の構想を示した。この構想は、シンポジウムで採択された西安宣言とともに、UNESCO事務局長松浦晃一郎、国際連合事務総長コフィー・アナンに提出された提案書に盛り込まれた。

シルクロード関連遺産の世界遺産リスト登録への申請への動き

2006年8月に、UNESCOと中国の国家文物局(中国語版)は、新疆ウイグル自治区のトルファン市で開催された会議(トルファン会議)を共同で後援した。この会議では、シルクロード関連遺産の世界遺産リスト登録への申請の協力関係について話し合われた。この会議において、中国と中央アジア5か国(カザフスタン、キルギス、タジキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン)は、2010年の共同推薦に向けて合意した。さらに、同年10月のサマルカンド会議でコンセプトペーパーの作成準備が提案され、翌年4月のドゥシャンベ会議で最初のコンセプトペーパーが採択された。

2008年2月5日にはイランがホラーサーン地方のシルクロード関連遺産を世界遺産の暫定リストに記載し、翌月の28日には中国が48件の関連遺産を暫定リストに記載し、登録に向けた動きが具体化した。2009年には「連続性のある文化遺産としてのシルクロード」第1回調整委員会が西安市にて開催された。これに続き、2010年には1月20日にインドが12件の構成資産を暫定リストに記載し、2月19日にはキルギスが6件の構成資産を、ウズベキスタンが18件の構成資産をそれぞれ暫定リストに記載し、3月1日にはトルクメニスタンがシルクロードの11区間の29遺跡を暫定リストに記載した。

2011年の第2回調整委員会(アシガバード)では、前出の中国と中央アジア5か国に加え、アフガニスタン、ネパール、インド、イラン、大韓民国、日本が参加したが、この席では最優先すべき推薦は中国と中央アジア5か国によることが確認された。

世界遺産の推薦と登録

正式推薦時の名称は「シルクロード : シルクロードの最初の区間、天山回廊の交易路網」(Silk Roads: Initial Section of the Silk Roads, the Routes Network of Tian-shan Corridor) であった。この推薦を受けた世界遺産委員会の諮問機関である国際記念物遺跡会議 (ICOMOS) は、現地調査も踏まえて「登録」を勧告したが、名称についてはもっと短縮すべきことを付記し、一案として「シルクロード:天山回廊の交易路網」(Silk Roads: the Routes Network of Tian-shan Corridor) を挙げた。この勧告の通りに名称の調整が行われたものの、構成資産などは何の変更もなく、勧告通りに登録が認められた。中国の世界遺産は、同年に登録された大運河とも合わせて47件になったが、他国と共有する「国境を越える世界遺産」はこれが初めてであった。

世界遺産クイズ

世界遺産検定クイズ

「シルク・ロード」の説明として、正しくないものはどれか。

関連動画へのリンク

The Silk Roads : NHK's Documentary

-カザフスタン, キルギス共和国, 世界遺産100選, 中国, 検定2級, 検定3級, 重要遺産
-