2023年新規登録遺産

ジェルバ:島嶼部への入植様式の証拠

2023年9月30日

文化遺産
資産名:
ジェルバ:島嶼部への入植様式の証拠
Djerba: Testimony to a settlement pattern in an island territory
国名:チュニジア
登録年:2023年
登録基準:(v)
概要:
この連続建造物は、半乾燥で水の乏しい環境の中、紀元9世紀頃にジェルバ島で発達した集落形態の証である。低密度がその主な特徴で、島を近隣地域に分割し、それらを密集させることで、経済的に自立し、複雑な道路網を通じて互いに、また島の宗教的な場所や交易の場所とつながっていた。環境的、社会文化的、経済的な要因が入り混じった結果、ジェルバ島の独特な集落は、水が乏しい自然環境の中で、地元の人々が自分たちのライフスタイルをどのように適応させてきたかを示している。(世界遺産センターHPより)

ジェルバ島は地中海に浮かぶ島で、古代から様々な文化や宗教が交流した地域として知られている。この島には、異なる時代に建てられた多くの建築物や遺跡が残っており、これらは島の歴史的な居住パターンや文化的な多様性を示している。ジェルバ島の世界遺産は、島全体の集落パターンや建築物、文化的な要素が、異なる時代や文化的背景においてどのように統合され、進化してきたかを示している。これは、この地域が長い間、異なる文化や宗教が共存し、交流した歴史的な証拠とも言える。

民族的にはアラブ、ベルベル、アフリカ系の住人で構成され、宗教的にはユダヤ教、スンニ派ムスリム、イバード派ムスリムが存在する。これらの諸民族、諸宗派が生業によってコミュニティを形成し、モザイク状に棲み分けを行っている。生業は農業、漁業などの一次産業が盛んだが、ユダヤ教徒コミュニティは商業、銀の加工などの手工業を専らとしている。文化的な特色のひとつに、大家族が生活するメンゼルと呼ばれる居住形態がある。メンゼルはローマ時代の砦に由来する強固な構造の屋敷であり、ジェルバ島のコミュニティは数戸のメンゼルの統合体によって成り立っている。(Wikipediaより)

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