2023年新規登録遺産

ESMA 博物館と記憶の場:拘禁と拷問、虐殺の かつての機密拠点

2023年9月30日

文化遺産、負の遺産
資産名:
ESMA 博物館と記憶の場:拘禁と拷問、虐殺の かつての機密拠点
ESMA Museum and Site of Memory – Former Clandestine Center of Detention, Torture and Extermination
国名:アルゼンチン
登録年:2023年
登録基準:(vi)
概要:
この物件は、ブエノスアイレスの旧海軍整備士学校の複合施設内、旧士官宿舎にある。ここは、1976年から1983年の民軍独裁政権時代、アルゼンチン海軍の主要な秘密拘置所であった。軍事政権に対する武装・非暴力の反対勢力を壊滅させる国家戦略の一環として、ESMA(Escuela Superior de Mecánica de la Armada)の将校宿舎の建物は、ブエノスアイレスで拉致された反対勢力を監禁し、尋問、拷問、最終的には殺害するために使われた。(世界遺産センターHPより)

ベン・アリ政権下では、機密警察である「国家保安庁」が非常に強力で、政治的な異議申し立てや反体制的な活動を行った市民や政治家、活動家、ジャーナリストが拘禁・拷問されるなどの人権侵害が横行していた。エスマ博物館は、このような時代の歴史的背景や残虐行為、人権侵害について証言し、社会的な意識を高める役割を果たしている。博物館では、拷問器具や拘禁時の状況を再現した展示物、被害者の記録、写真、ビデオ、口述歴史などが展示されており、これらを通じて拷問や拘禁の実態、被害者の体験、生存者の声が伝えられている。また、これらの展示を通じて、過去の犯罪行為が糾弾され、未来の世代に向けて再発防止の教訓が伝えられる役割も果たしている。ESMA博物館は、現在では人権の尊重と民主主義の重要性を強調する施設として、訪れる人々にとって教育的かつ感動的な体験の場となっている。本遺産は、「記憶の場」として登録されている。

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世界遺産クイズ

1. 
ESMA博物館は、何の歴史的背景や残虐行為、人権侵害について証言している?

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