ネセバルの全能者ハリストス聖堂 , Flickr

ブルガリア 検定1級

ネセビルの古代都市

2021年11月4日

文化遺産
遺産名:
ネセビルの古代都市
Ancient City of Nessebar
国名:ブルガリア
登録年:1983年
登録基準:(iii)(iv)
概要:
ネセビルは、ブルガリアの古代都市であり、現在では海岸沿いのリゾート地となっているブルガス州の町、およびそれを中心とした基礎自治体。ネセバルは3千年紀を超える長い歴史に裏付けられた、豊かな都市博物館である。ネセバルは黒海で最も有名な観光地であり、リゾート地である。ネセバル付近には多くのリゾート拠点があるが、その中で最大のものは町のすぐ北に位置しているサニー・ビーチである。ネセバルの古代都市は、細長い人工の地峡によって大陸部とつながった半島(かつては完全な島であった)の上に築かれ、その地形ゆえに多くの異なる文明による征服から逃れてきた。その豊富な歴史的建造物の存在により、ネセバルは1983年にUNESCOの世界遺産に登録された。

もともとは、紀元前千年紀に興ったメナブリア (Menebria) という名のトラキア人の集落であり、メガラ (Megara) からきたドーリア人によって紀元前6世紀初頭にギリシャ植民地となった。以降、重要な交易拠点として、アポロニア(ソゾポル)のライバルとなった。ヘレニズム時代の遺物にはアクロポリスアポローンの神殿、そしてアゴラがある。青銅、銀のコインが紀元前5世紀から、金のコインが紀元前3世紀から鋳造されていた。

ネセバルは、ときに面積あたりの聖堂の数が最も多い街といわれる。これはおそらく事実に反するが、それでもなおネセバルに立ち並ぶ多様な聖堂は特筆すべきものである。その代表的な聖堂には次のようなものがある。

・古主教区/聖ソフィア聖堂(5世紀-6世紀)
・生神女エレウサ聖堂(6世紀)
・前駆授洗イオアン聖堂(11世紀)
・新主教区/聖ステファン聖堂(11世紀。16世紀-18世紀に修復)
・聖テオドレ聖堂(13世紀)
・聖パラスケヴァ聖堂(13世紀-14世紀)
・大天使ミハイル・ガウリール聖堂(13世紀-14世紀)
・全能者ハリストス聖堂(13世紀-14世紀)
・聖ヨハネ・アリトゥルゲトス教会(14世紀)
・聖スパス聖堂(17世紀)
・聖クリメント聖堂(17世紀)

東ローマ帝国時代、ブルガリア帝国時代、オスマン帝国時代のいずれに建てられたものも、ネセバルの聖堂群は正教会における重要な建築遺跡であり、初期キリスト教様式から中世のクロス・ドーム様式への変遷の過程を見ることが出来る。

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(Flickrより)

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