ライティング・オン・ストーン

文化遺産、文化的景観
遺産名：
ライティング・オン・ストーン / アイシナイピ
Writing-on-Stone / Áísínai’pi
国名：カナダ
登録年：2019年
登録基準：(iii)
概要：

Writing-on-Stone / Áísínai'piは、グレートプレインズの北端にある混合草原地帯の聖地である。ミルクリバー渓谷といくつかの「クーリー」がこの文化的景観の地形を支配しており、地質学的特徴として浸食によって彫られた壮大な形をしたフードゥが集中している。ブラックフット族（Siksikáítsitapi）は、砂岩の壁や地形に彫刻や絵画を残し、精霊のメッセージを伝えている。この景観はブラックフット族によって神聖視され、何世紀にもわたる伝統は、今日もさまざまな儀式やこの場所への尊敬の念として受け継がれている。

この土地は、主要な構成要素であるア・イシナイピと、約10km離れたハフナークーリー、ポバティロックの3つからなり、何千もの岩絵が含まれている。原位置での年代測定による考古学的遺跡は、約4,500 BP -3,500 years BPと接触期の間の期間をカバーしている。ロックアートは数千年にわたりこの谷で制作され、そのほとんどは接触以前の後期と接触後の初期（1,000年BPから19世紀半ばまで）のもので、最も古いものは約3,000年BPまでさかのぼる可能性がある。

基準(iii): ライティング・オン・ストーン/ Áísínai'piの神聖な景観と岩絵は、ブラックフット族の生きた文化伝統を示す特別な証言である。ブラックフット族の信仰によれば、大地には霊的な力が宿っており、この地の景観と岩絵の特徴は、この伝統との具体的で深遠かつ永続的な結びつきを反映している。また、草原が広がる聖なる谷の景観は、この地の神聖な性格を表し、伝統的な文化的慣習に影響を及ぼしている。

ロックアート, Flickr

（『世界遺産センターHP』より）