Brâncuși Monumental Ensemble of Târgu Jiu (Flickr)

2024年新規登録遺産

トゥルグジウにあるブランクーシの彫刻作品群

2025年2月25日

基本情報

文化遺産

資産名:トゥルグジウにあるブランクーシの彫刻作品群

正式名:Brâncuși Monumental Ensemble of Târgu Jiu

国名:ルーマニア

登録年:2024年

登録基準:(i)(ii)

概要

要約

ルーマニアのターグ・ジウ市にある「ブランクーシ記念建造物群」は、ジウ川沿いに位置し、1,500メートルにわたる概念的な軸線上に配置されている。この軸線には「英雄の大通り」が通り、中央には既存の聖ペトロ・聖パウロ使徒教会がある。建造物群は、無限柱(エンドレス・コラム)沈黙のテーブル接吻の門椅子の小道のベンチや立方体の砂時計型の座席などで構成されており、すべてがコンスタンティン・ブランクーシ公園にある。1937年から1938年にかけて建造され、第一次世界大戦中にターグ・ジウを守るために命を捧げた兵士、警察、市民を追悼するために作られた。この作品は20世紀の記念彫刻と公共芸術の転換点とされ、ルーマニアの著名な彫刻家コンスタンティン・ブランクーシが唯一手掛けた大規模な公共作品である。彼は都市の一部に彫刻を配置するのではなく、「都市自体をモニュメントの一部」とする革新的なアプローチを取った。

この建造物群は、抽象的な単純さ、彫刻・都市空間・風景の融合、無限柱の垂直性と周囲の公園の水平性の対比、英雄の大通り沿いの建築群の控えめなスケール、そしてモニュメントの動的な配置と調和により、20世紀の芸術において重要な役割を果たした。特に、無限柱の工学的技術や美的完成度は、モニュメンタルな公共彫刻の最高傑作の一つとされる。この作品は、キクラデス文化やアフリカ美術、ルーマニアの伝統と古典建築の要素を融合させた革新的な空間構成を持ち、サイト・スペシフィック・アート、インスタレーション、ランドスケープアート、公共芸術の普及に寄与した

世界遺産クイズ

彫刻家ブランクーシがターグ・ジウ市の作品で採用したアプローチはどのようなものでしたか?

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