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屋久島

2021年3月19日

概要

自然遺産
資産名:
屋久島
Yakushima
国名:日本
登録年:1993年
登録基準:(vii) (ix)
概要:
屋久島は、九州最南端から約60kmの海上に位置する面積約500㎢の島である。島の90%が森林である。島の西部海岸線から標高1,936mの宮之浦岳を含む山岳部までの約107㎢(島の面積の約21%〕が世界遺産に登録されている。登録地域には亜熱帯から亜寒帯までの植物が垂直分布しており、樹齢1,000年を超える「屋久杉」を含む日本固有の森林が形成されている。

地図

スライドショー

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Yakusugi,Yakushima,Japan
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世界遺産登録の経緯

1992年3月13日に世界遺産条約の国会提出が閣議決定され、6月30日に条約受諾書をユネスコへ送付した。それを受けて、1992年10月1日、屋久島が世界遺産委員会へ推薦された。1993年12月11日、コロンビアのカルタヘナで開催された世界遺産委員会で、世界遺産リストに登録された。姫路城・法隆寺・白神山地とともに日本初である。

この世界遺産は世界遺産登録基準のうち、(vii)と(ix)の条件を満たし、登録された。

(vii) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
(ix) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。

屋久杉が作り出す森林景観が評価され、日本の自然遺産のなかで唯一、自然美を評価する登録基準(vii)が認められている

概観

東京23区ほどの広さの島に標高1,000mを超える山々が連なり、「洋上のアルプス」ともいわれる特徴的な地形のため、海からの湿った風が山にあたると屋久島に大量の雨を降らせる。「月に35日雨が降る」と例えられたほどの多雨地域であることに加え、黒潮の影響を受けた温暖湿潤な気候の屋久島では、海岸線から山頂にかけて標高が上がるごとに亜熱帯から亜寒帯まで植生が移り変わる、幅広い「植物の垂直分布」を見ることができる。この植物の垂直分布が屋久島の大きな特徴の一つである。日本ではブナ、ナラなどの落葉広葉樹林が大部分を占めるなか、過去の寒冷期にこれら落葉広葉樹が南下しなかったために、屋久島には針葉樹林としてのスギが現存している(遺存固有)。

地理

屋久島はほぼ全域が山地であり、1,000mから1,900m級の山々の連なりは八重岳と呼ばれ洋上アルプスの異名もある。屋久島山地と記述した文献もある。中央部には日本百名山の一つで九州地方最高峰の宮之浦岳 (1,936m) がそびえる。

屋久島の高山は1550万年前にできた花崗岩がその後に隆起して形成された。また激しい雨による侵食の結果として残された花崗岩塊が点在し、永田岳の山頂付近に見られるローソク岩のような岩塔が林立する。一般に花崗岩は広い間隔で節理が発達するため巨大な岩塊が生まれる。さらに島の北西-南東方向および、北東-南西方向に発達した渓谷や尾根筋も節理の方向に沿って侵食が進んだ結果である。

気候

海からの湿った風がこれらの山にぶつかり、「屋久島は月のうち、三十五日は雨」と表現されるほど大量の降雨をもたらすため、年間降水量は平地で4,000~5,000㎜程度、山地では8,000㎜~12,000㎜にも達する。気象庁の屋久島特別地域気象観測所の平年値4,651.7㎜(1991-2020年)は、気象庁の観測地点として全国1位(2位は宮崎県えびのアメダスの4,625㎜)となっている。

屋久杉

スギの屋久島に産し、樹齢が1000年を超えるものをヤクスギと呼んでいる。屋久島の強風、多雨、地質、シカの生息などの自然環境に対応して抗菌性を持つ樹脂を多量に分泌し、極めて長寿になる、幼樹の葉が鋭いなど、特徴的な形質を有する。屋久杉は島内の標高600mから1,800m地点付近まで幅広く分布しており、現在2,000本以上の生育が確認されている。

屋久杉 (Flickr)

17世紀に薩摩藩によるヤクスギの伐採が本格化し、明治になるまでにヤクスギの良木のほとんどが伐採された。樹齢1000年程度の巨木は年輪が歪み、山地での製材が不可能であったため放置され、現在も生きているものが多い。伐採跡地にはスギの稚樹が成長し、以来300~400年を経て美しい二次林を形成している。

屋久島最大の「縄文杉」はかつてその巨大さから推定樹齢6000年以上であるとされ、環境省(当時は環境庁)の環境週間ポスターで「7200歳です」と紹介されたことで、全国的に有名になった。現在では放射性炭素年代測定法で推定樹齢約2000年以上であることが確認されている。現在までに確認された最古の木は「大王杉」で、やはり放射性炭素年代測定法で樹齢3000年以上とされる。(Wikipediaより)

縄文杉 (Flickr)

動物相

新世代第四紀更新世の氷期には、海水面が80〜140m下降したことから、九州と陸続きとなり、屋久島には九州に生息していたニホンザルやニホンジカなどの動物が渡った。しかし、間氷期を迎えて再び九州から切り離されると、取り残されたこれらの動物は孤立した島内の環境に適応し、「ヤクザル」「ヤクシカ」といった固有亜種へと変わっていった。

(Wikipediaより)

世界遺産クイズ

世界遺産検定クイズ

関連動画へのリンク

[屋久島 | Yakushima] A Fulfilling Journey | 生命が満たされる旅

旅するように学ぶ世界遺産『屋久島』

Yakushima (UNESCO/TBS)

UNESCO公式HP(英語版)へのリンク

https://whc.unesco.org/en/list/662

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