Lake Ohrid, Flickr

アルバニア トランスバウンダリー・サイト プラス100 重要遺産

オフリド地方の自然及び文化遺産

2021年11月15日

複合遺産
遺産名:
オフリド地方の自然及び文化遺産
Natural and Cultural Heritage of the Ohrid region
国名:アルバニア、北マケドニア
登録年:1979年
登録基準:(i)(iii)(iv)(vii)
概要:
オフリド地域の自然・文化遺産は、北マケドニアとアルバニアにまたがるUNESCOの世界遺産リスト登録物件である。世界最古の湖とも言われる清澄なオフリド湖の美しい景観、そしてそれと調和して発達してきた北マケドニアの都市オフリドに残るキリスト教建築物やイコンなどが評価されたものである。1979年に自然遺産として登録され、翌年、ヨーロッパでは初めてとなる複合遺産として拡大登録された。2019年にはアルバニア側にも拡大された。

3世紀末にはキリスト教が伝わっていたとされるが、世界遺産登録理由との関連では、9世紀末の聖クリメントと聖ナウムの活動が重要である。オフリドはスラブ語の「切り立つ岩の上」を語源とする地名であり、この地へのスラブ人の移住は7世紀のことであった。当時のオフリドは第一次ブルガリア帝国に属しており、聖キュリロスと聖メトディオスの弟子であった聖クリメント、そしてその兄であったナウムは、皇帝ボリス1世の命令でオフリドに派遣され、その地で精力的な活動を行なった。クリメントとナウムの活動は、オフリドを「バルカン屈指の宗教、教育、文化センターにした」とか、「スラブ世界最初のキリスト教文化の基礎を築いた」ものとされている。

オフリドは皇帝サムイルのときに首都となり(997年)、総主教座も置かれたが、サムイルの敗北と死を経て、ビザンツ帝国に属することとなった。このビザンツ帝国時代に多くの聖堂が建設され、優れたフレスコ画も多く描かれた

(Wikipediaより)

主な構成資産

スヴェーティ・クリメント聖堂

スヴェーティ・クリメント聖堂(聖クリメント聖堂)は1295年に建てられた聖堂で、もとは生神女に献堂されていたが、聖クリメントの遺骸が移されたことに伴い、その名を冠して呼ばれるようになった。描かれている壁画には創建当初の年号とともに、手がけた2人の画家ミハイル(ミヒャル)とエウティヒオスの名が記されている。この2人はセルビアやマケドニアでいくつものフレスコ画を手がけており、明暗の示し方や色彩の配置などに特色がある。

St. Kliment's cathedral, Flickr

スヴェータ・ソフィア大聖堂

スヴェータ・ソフィア大聖堂(聖ソフィア聖堂、聖ソフィヤ大聖堂)は、11世紀初頭に建造された聖堂で、前身は皇帝のバシリカであった。主要部分は11世紀半ばに描かれたもので、14世紀までに描かれたものが復元されている。この大聖堂には、1140年から1150年頃に描かれた主の昇天(天井画)をはじめ、幼児を抱く生神女の座像、使徒たちの領聖などを描いたフレスコ画が残り、バルカン半島のビザンティン美術の中でも傑作とされている。

聖ソフィア聖堂, Flickr

スヴェーティ・ヨヴァン・カネオ聖堂

スヴェーティ・ヨヴァン・カネオ聖堂(聖ヨバン・カネヨ教会)は、13世紀に建造された聖堂で、湖畔の切り立った崖の上にあることから、絵になる立地の聖堂として知られている。映画『ビフォア・ザ・レイン』でも、作品の舞台として登場した。

聖ヨハン・カネオ聖堂, Flickr

オフリド湖

オフリド湖はマケドニア共和国とアルバニアに属する湖で、バルカン半島では最大である。付近にはマケドニア共和国で最高峰のコラブ山を擁し、透明度が高いことでも知られ、その美しさに定評がある。マケドニア共和国は内陸国のため、オフリド湖に対する国民の思い入れは強い。

オフリド湖, Flickr

世界遺産クイズ

オフリド地方の自然および文化遺産について、正しいものはどれか

関連動画へのリンク

オフリド地方の自然文化遺産(ユネスコ/ NHK)

UNESCO公式HP(英語版)へのリンク

Natural and Cultural Heritage of the Ohrid region - UNESCO World Heritage Centre
Natural and Cultural Heritage of the Ohrid region - UNESCO World Heritage Centre

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